TIE 2022 - 将来を見据えたソリューションと循環型経済のためのアジア最高の技術交換プラットフォーム
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【台北2022年10月11日PR Newswire=共同通信JBN】今年10月に開催予定の毎年恒例のTaiwan Innotech Expo(TIE、台湾イノテックエキスポ)には、台湾の産業界と学界で進行中の研究開発への取り組みから素晴らしい成果が集まる。バーチャル展示会は10月11日にオープンし、フィジカル展示会は10月13日に台北世界貿易センター(TWTC)のホール1で開始の予定である。
TIE 2022のメインテーマパビリオンは、Innovation Pilot(イノベーションパイロット)、Future Tech(未来の技術)、Sustainability(持続可能性)である。出展者には18カ国から69の組織が含まれ、600以上の技術革新が展示される。さらに、TSMC、UMC、ASEなどの台湾の大手半導体企業が、台湾の戦略的利益を守るのに不可欠な研究開発能力のデモンストレーションを行う特別セクションがある。このイベントは、さまざまなプレゼンテーション方法を通じて、台湾の最新の技術的成果をより多くの人に披露する。
イノベーションパイロット:革新的な半導体アプリケーション
台湾経済部工業局(Industrial Development Bureau)の招待により、台湾の大手半導体企業数社が、台湾の包括的な半導体サプライチェーンの優れた製造能力のデモンストレーションを行う。展示される関連製品には、MediaTekのWi-Fi 7チップ、ASEの先端チップパッケージソリューション、およびRealtekのAIベースの超解像ICなどがある。この超解像ICはCOMPUTEX 2022 Best Choice Awardを受賞した。
台湾国家発展委員会(National Development Council)もこのイベントに参加し、95%を超える精度で30分以内にウイルス感染を検出する世界初の認証済み半導体ベースのバイオテクノロジーソリューションを紹介する。PCRと同等の性能を持つこのソリューションは2021年末、台湾衛生福利部からEUA(緊急時使用許可)を取得した。
半導体に加え、イノベーションパイロット・パビリオンでは多くの排出量削減技術も展示される。国内産業を排出量ネットゼロの世界的なトレンドに合わせるため、工業技術部傘下のIndustrial Technology and Research Institute(工業技術研究院)は、炭素削減アプリケーション向けデジタルソリューションを開発した。このソリューションはすでに国内企業に採用されており、製造工程でのCO2排出量を4.07%削減することができる。また、国家中山科学研究院(National Chung Shan Institute of Science and Technology)は、マイクロおよびナノカプセルを含む環境に優しい防汚塗料を発表する予定である。この塗料は乳化剤を使用しない重合法により表面の腐食を防ぎ、燃料費を節約するため、船舶運航に不可欠な塗料である。展示されるその他のグリーンソリューションには、バガスや廃植物繊維から作られたカトラリーや食器などがある。これらの製品は、多くの国で特許および認証を受けており、現在、北米と欧州で販売中である。
持続可能な開発: 台湾企業がESGをリード
かつては単なるスローガンだった「持続可能性」は、今や企業実務の中で完全に実現され、自動車、建設、半導体などの主要産業の変革の原動力となっている。この概念が多くの企業に根付いているため、台湾企業はこのグローバル革命の最前線に参入し、政府のネットゼロ・ロードマップをサポートするために急速に活動している。今年、持続可能性パビリオンは排出削減、炭素回収、グリーンエネルギー、リサイクルに焦点を当てる。台湾の産業は、これらの分野のイノベーションを活用して競争力を高めようとしている。
排出量ネットゼロの目標を達成するため、政府機関の指示の下にある研究チームは多数のインフラストラクチャーレベルの技術を開発してきた。展示される例には、停電の影響を受けた地域に電力を回復するための監視制御・データ収集システム、水道管からの漏出を検出するためのAI ベース・ソリューション、および水素エネルギープラットフォームなどがある。このパビリオンのもう1つの主要なハイライトは、農業用途向けの効率改善ソリューションである。展示される例としては、クローラー型電気インテリジェント車両のギアボックス、収穫を支援する多機能ウエアラブルデバイス、コーヒーかすを飼料添加物に変えるプロセスなどがある。これらすべてに加え、ソーラーパネルフレーム用の高強度プラスチックも展示される。この耐久性のある素材は、極端な天候下でも信頼できる性能を発揮する。つまり、持続可能性パビリオンは台湾のESGへの取り組みの全体像を提供する。
未来の技術:世界中のチームが史上初のTIEアワードを争う
未来技術パビリオンでは、3つのパビリオンの中で最も多くの将来を見据えた技術を展示する予定であり、史上初のTIEアワード(Tech Innovation Excellence Award)の授賞式も開催される。台湾の半導体業界のリーダーたちは、半導体技術とそのアプリケーションに関して国際的なスタートアップチーム、企業、および研究機関が提供する最高のものを選択するよう求められている。台湾と海外を拠点とする合計11の優勝チームが、このイベント中でソリューションと現地企業とのネットワークを紹介する。
このパビリオンでは、「Staying Competitive in Semiconductor Industry over Next Decade(次の10年間、半導体業界で競争力を維持する)」、「Technologies for Meeting 2050 Net-Zero Target(2050年ネットゼロ目標を達成するための技術)」、「Innovations That Catalyze Transformation of Sports Industry(スポーツ産業の変革を促進するイノベーション)」など、待望の国際フォーラムも開催される。新しい業界動向について議論するため、国内外から主要企業の基調講演者が招待されている。
最先端技術の集結
TIE 2022では、米国、ドイツ、日本、タイなどの国々から技術の大手企業が集結する。このイベントに参加する著名な多国籍企業や研究機関には、Qualcomm、シスコ、シーメンス、メルク、富士フイルム、ファナック、タイ国立科学技術開発庁などがある。また、10月14日には「Innovative Technology Forum(革新技術フォーラム)」と題するパネルディスカッションが開かれる。この会議には、Google、HP、Delta Electronics、China Steel Corporation、Taiwan Electrical and Electronic Manufacturers Association、Intellectual Property Innovation Corporationなどのモデレーターやパネリストが参加する。フォーラムは、世界中のオーディエンスを引き付けるためライブストリーミングされる。
研究開発における交流の促進を通じて国内産業の競争力向上を目指すTIE 2022は、技術革新や最新の業界動向に関心のある人にとり必見のイベントである。
フィジカル展示:2022年10月13-15日、台北世界貿易センターのホール1
バーチャル展示:2022年10月11-20日、https://tie.twtm.com.tw
ソース:Taiwan Innotech Expo