初週来場者数延べ12,900人。街歩きしながらアートが楽しめる国際現代美術展「岡山芸術交流2022」開幕。
パブリックプログラム「アーティストトーク」白熱。
街歩きしながら最先端の現代アートに出会える国際現代美術展「岡山芸術交流2022」(主催:岡山芸術交流実行委員会〈会長:大森雅夫 岡山市長、事務局所在地:岡山市北区〉)が、9月30日(金)に開幕しました。
3年ぶり3回目開催の今回は、アーティスティックディレクターにリクリット・ティラヴァ―ニャを迎え「Do we dream under the same sky 僕らは同じ空のもと夢を見ているのだろうか」をタイトルに開かれており、初週の来場者は延べ12,900人でした。※9/30~10/6の6営業日(10/3は休館日)
30日は、開幕にあたって、メイン会場の旧内山下小学校に関係者ら40人ほどが集まり、オープニングセレモニーを行いました。
挨拶に立った大森雅夫 岡山芸術交流実行委員会会長(岡山市長)は、「作品を見て感じ、解釈することが大切。参加型の作品もあり、多くの方々に楽しんでもらいたい」と話し、ディレクター陣らも参加してテープカットで幕を開けました。
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▲ 中央:大森雅夫 岡山芸術交流実行委員会会長(岡山市長)
9時に開幕すると、早速、岡山市立岡山中央小学校の児童120名が見学に訪れました。
そして、校庭に完成した芝生アートの上に、全員で「?」の人文字を作りました。
これは予定外の事で、セレモニーが始まる前、会場の外で列を作って開幕を待っていた子ども達を見つけたリクリット・ティラヴァーニャがこのプランを思い付き、急遽、引率の先生達に提案して実現したものでした。
突然の出来事でしたが、子ども達は見事に綺麗な人文字を作ってくれました。
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▲ 芝生アート作品の上に子ども達が描いた人文字「?」
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▲ 子ども達と一緒に参加するリクリット・ティラヴァーニャ(前から7人目)
この芝生アート作品は、本展のタイトル「Do we dream under the same sky」を刈り込んだ天然芝を校庭に敷き詰めたリクリット・ティラヴァーニャの作品です。約2700平方メートルある天然芝の施工費には、本展としては初となるクラウドファンディングで調達した資金が活用されています。
同会場では、水の無いプールに設置された約7メートルの巨大なクマを寝かせたプレシャス・オコヨモンの作品も注目を集めていました。
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▲ 夕暮れ時のプレシャス・オコヨモンの《Touching My Lil Tail Till the Sun Notices Me》
また体育館には、リクリット・ティラヴァーニャの日本初公開の大理石でできた《Untitled 2017 (Oil Drum Stage) 》と、約17年ぶりの公開となった曽根 裕の高さ4メートル、長さ16.5メートルの滑り台のような作品《Amusement Romana》という2つの参加型の作品などが設置されています。
《Untitled 2017 (Oil Drum Stage) 》は、実際にステージでのパフォーマンスが可能で、初日はマイリン・レイのダンスパフォーマンスを皮切りに、本展のために大和田俊を中心に木村匡孝、曽根 裕、村岡 充らが結成したバンドUntitled Band(Shun Owada and friends)がトークやライブを行い、観客を惹きつけていました。
会期中、《Untitled 2017 (Oil Drum Stage) 》では、岡山の老舗ライブハウスPEPPERLANDプロデュースにより150組を超えるバンド等が連日パフォーマンスを展開します。パフォーマンスの無い時は、来場者もステージにあがったり、ライブをしたりすることも可能です。
また、《Amusement Romana》も実際に滑ってみることができますので、来場された際は、是非、作品に触れて体感して楽しんでいただきたいと思っています。
※(ご注意)滑走制限:小学生以上、身長110cm以上(小学生は保護者の承認が必要)
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▲《Untitled 2017 (Oil Drum Stage) 》でパフォーマンスするUntitled Band (Shun Owada and friends)
後ろにあるのが 曽根 裕の《Amusement Romana》
14時からは、岡山県立美術館に、来日中のアーティスト9名が集まり、パブリックプログラムの「アーティストトーク」が行われました。木ノ下智恵子パブリックプログラムディレクターの進行で展開されたトークは、単に自身の作品やその思考を紹介するだけに留まらず、現在の世界情勢にまで話がおよび、島袋道浩氏の「アートで救われる人もいると信じている」との言葉にアーティストが涙するなど、それぞれの想いが来場者にも伝わり大きな拍手で幕を閉じました。
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▲ この模様はYouTube「岡山芸術交流2022チャンネル(https://youtu.be/phsJMcSaMIc) 」 で視聴可
岡山芸術交流2022は、旧内山下小学校をメイン会場に、岡山城や岡山後楽園など周辺に位置する10会場に、世界で活躍する13カ国28組の作家による90点を超える作品を展示しています。
岡山県天神山文化プラザの「インデックス展示」は、リクリット・ティラヴァーニャがキュレーションした今回参加の22組のアーティストの作品が一同に展示されているもので、まずここを見てから各会場を訪れると、会場別の作品を対比したり、連動性を考察したりすることができ一層楽しめるかも知れません。
また現在、令和の大改修中の烏城と呼ばれる漆黒の岡山城(11月3日リニューアルオープン)には、中の段に池田亮司の 《 data.flux [LED version] 》 が設置されており、本展の鑑賞券が無くても見ることができます。
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▲ 岡山城に設置された池田亮司の作品は、鑑賞できる時間が16時~21時と変則。
たくさんの見どころがある岡山芸術交流2022は、食べることも楽しんでいただけます。
旧内山下小学校ではキッチンカーで、「えびめしとタイマッサマンのコラボレーション キッチンかいぞくとリクリット・ティラヴァーニャのレシピ」(1,300円)という、岡山名物えびめしとコラボした、リクリット・ティラヴァーニャのカレーなど3品を提供しています。器は、伊勢﨑州(備前焼)・スミス 一三省吾・木口 ディアンドレ(烏城彫)の作品(木の蓋と陶器の器)で、蓋のデザインは数種類あります。
また、 リクリット・ティラヴァーニャ や地元のソムリエ等がお勧めする会場周辺の飲食店マップ「AFTER 6 EXHIBITION AND MORE」(パブリックプログラム公募事業で作成。旧内山下小学校で配布)は、鑑賞後の楽しみを増やしてくれます。
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▲ リクリット・ティラヴァーニャのカレーは芝生アートの上でくつろぎながら食べられる
街を歩けば、過去開催時の作品も何点か見ることができます。
10月31日からは、表町商店街に、地元の学生らグループが本展を取材し制作する壁新聞が掲示され、また違った視点から本展を知ることができたりします。今、パブリックプログラム「ジャーナルプロジェクト」として鋭意制作中です。
会期は11月27日(日)まで。岡山芸術交流2022へお越しになられたら、是非、現代アート作品を見て、触れて、感じて、食べて、岡山の街ごとアートを楽しんでいただけたら幸いです。
■開催概要
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107239/202210077799/_prw_OT1fl_10z3R71X.png】