気候変動と健康格差は最弱者にとって致命的な組み合わせ:世界心臓連合
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【ジュネーブ2022年9月29日PR Newswire=共同通信JBN】世界心臓連合(World Heart Federation、WHF)はワールド・ハート・デー(World Heart Day)に、気候変動と健康格差に関する緊急行動を呼びかけ、今なお数百万人の命が世界最大の死因である心血管疾患(CVD)の危険にさらされていると訴えた。
気候変動と大気汚染は心血管疾患による死亡原因の25%を占め、毎年700万人が命を落としている(注1)。こうした死亡や気候変動の幅広い影響を極端に受けているのが、弱者である。
WHF会長のFausto Pinto教授は「そうでなくとも弱い立場にある何百万もの人々が、異常気象と限られた医療しか受けられないという二重苦にさらされている。世界の指導者たちは、現代の2大脅威である気候変動と世界的な健康格差への取り組みを強化すべきだ」と語った。
WHFは世界保健機関(WHO)と共に、政府、市民社会、グローバル企業に対し、ネットゼロ目標の達成、地球温暖化対策、大気汚染の抑制、全ての人が医療を受けられるようにすることを呼びかけている。
WHO環境・気候変動・健康局長のMaria Neira博士は「気候変動はもはや、ホッキョクグマや氷山の問題ではない。人々の健康、特に貧しい人々の健康に関わる問題だ。健康のために排出量を減らす必要がある。さもなければ、ますます災害が起き、あらゆる場所で苦しみが増えるだろう」と語った。
WHFの最近のグローバル調査(注2)では、人々は社会的不平等と医療へのアクセスが心血管にとって2番目に深刻な問題だと認識しており、健康と気候変動、大気汚染が3番目に挙げられていることが明らかになった。回答者の80%は、CVDの負担軽減には政府の行動が不可欠だと強調した。
WHFは医療機関に対し、異常気象の危険性について、異常な暑さをしのぐためのヒントを含め、高リスク層への定期的な注意喚起をすることも促している。
Pinto教授は「われわれは、世界最大の死因の予防と治療に何が有効かを知っている。今こそ、実施規模を拡大し、責任を分担すべきだ」と付け加えた。
▽ワールド・ハート・デー2022(World Heart Day 2022)について
ワールド・ハート・デーに参加し、心臓の健康増進について学ぶよう、全ての人に呼びかけが行われている。ワールド・ハート・デーについての詳細は、world-heart-federation.org/world-heart-dayを参照。#UseHeartのハッシュタグを使って会話に参加し、ビルダーの投稿(world-heart-federation.org/world-heart-day/get-involved/create-and-share )を。
【編集者注】
1. メディア問い合わせ先
Borjana Pervan
Strategy and Communication Director, World Heart Federation
Borjana.pervan@worldheart.org
+41 22 807 03 23
2. WHF会長のFausto Pinto教授について
Fausto Pinto教授は、世界心臓連合の現会長で、欧州心臓病学会の元会長である。現在は、リスボン大学(ポルトガル・リスボン)医学部長兼循環器科正教授。CHULN E.P.E.傘下のサンタマリア大学病院循環器科および心臓・血管科の科長でもある。Pinto教授のフォローはツイッター https://twitter.com/fjpinto1960 で。
3. ワールド・ハート・デーについて
ワールド・ハート・デーは、毎年9月29日に地球上の主要な死因である心血管疾患(CVD)に対する認識を高め、国際的な行動を喚起する記念日である。個人、政府、心臓関連団体全体が一体となって、楽しい活動を行い、一般への啓蒙活動を強化し、誰もがCVDの予防、発見、治療にアクセスできるよう提唱している、世界的な取り組みである。詳細については、http://worldheartday.org. を参照。
4. 世界心臓連合について
世界心臓連合(WHF)は、患者、医療、科学、市民社会の各グループを束ねている、世界の心臓血管コミュニティーを代表する統括団体である。WHFは参加メンバーと共に、全ての人が心臓の健康を達成できるよう、政策に影響を与え、知識を共有し、行動変容を促している。詳細については、https://www.world-heart-federation.org を参照。
5. ベーリンガーインゲルハイムとリリーアライアンスについて
ベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim)とリリーアライアンス(Lilly Alliance)は、世界中で10億人以上が罹患し、死亡原因の上位を占める、相互に関連する心臓・腎臓・代謝疾患の患者ケアの変革を目指している。
心血管系、腎臓系および代謝系は相互に関連しており、病状の進行に従って多くの危険因子や病態経路を共有している。あるシステムの機能不全は、他のシステムの発症を促す可能性があり、2型糖尿病、心血管疾患、心不全、腎疾患などの相互に関連する疾患を進行させ、結果的に心血管死リスクの増大につながる。逆に、あるシステムの健康状態を改善することで、他のシステム全体に好影響を与えることもできる。
今年もワールド・ハート・デーを迎え、彼らは世界心臓連合を継続的に支援していることを誇りに思っている。彼らが目指しているのは、研究と治療を通じて人々の健康をサポートし、相互に関連する心臓・腎臓・代謝システムのバランスを回復させ、重篤な合併症のリスクを抑えることである。心臓・腎臓・代謝疾患により健康を害した人々へのコミットメントの一環として、彼らは今後も、ケアに対しては集学的アプローチを採用し、治療ギャップを埋めることにリソースを集中させていく。
https://www.boehringer-ingelheim.com/
6. セルヴィエについて
セルヴィエ(Servier)は、財団が運営するグローバルな製薬グループである。セルヴィエは、毎年ブランド収入の20%超を研究開発に投資している独立系グループである。患者のメリットになる治療法のイノベーションを加速させるため、同グループは学術パートナー、製薬グループ、バイオテクノロジー企業とのオープンかつ協調的なイノベーションに取り組んでいる。また、患者の声を集約し、業務の中心に据えている。
心臓病学のリーダーであるセルヴィエ・グループは、腫瘍においても著名かつ革新的なプレーヤーになることを目指している。その成長は、心血管および代謝疾患、腫瘍、神経科学、免疫炎症性疾患に対する持続的コミットメントをベースとしている。全ての人が医療を受けられるようにするため、セルヴィエ・グループは、ほとんどの病状をカバーする質の高いジェネリック医薬品も提供している。
ワールド・ハート・デー2022の公式グローバルパートナーとして、セルヴィエは、CVDの課題を推進し、人々がより長く、より良く、より健康な心臓で生活を送れるよう、個人、家族、地域、政府に対する啓発、奨励活動を支援している。
https://servier.com/en/
(注1)https://www.who.int/data/gho/data/themes/topics/indicator-groups/indicator-group-details/GHO/ambient-air-pollution
(注2)世界心臓連合は2022年、25カ国の2500人を対象にグローバル脈拍調査を実施した。
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ソース:World Heart Federation