MenariniとSciCloneが中国での抗菌薬耐性感染症治療薬Vaborem(R)の開発・商品化に向けた独占ライセンス契約締結
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【シンガポール2022年9月20日PR Newswire=共同通信JBN】
*特許取得済みのメロペネムとバボルバクタムの混合薬Vaborem(R)は、中国でのカルバペネム耐性肺炎桿菌(CRKP)感染症のまん延に対処できると期待されている
*本契約により、Melintaのイノベーション、本アセットの登録・マーケティングにおけるMenariniの地域横断的専門知識、SciCloneの中国における開発・商品化プレゼンスがひとつになる
*Menariniは契約期間中、マイルストーン払いおよび売上高に対する段階的ロイヤルティーを含め、最大1億1500万ユーロの支払いを受ける
Menarini Group傘下のA. Menarini Asia-Pacific Holdings Pte. Ltd.とSciClone Pharmaceuticals(Holdings)Limitedは、中華人民共和国(中国)におけるVaborem(R)(メロペネムとバボルバクタム)の開発・商品化に向けた独占ライセンス契約を締結した。本契約は、抗菌薬耐性感染症、特にカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)の公衆衛生上の脅威に対処するための選択肢拡大に寄与する。Vaborem(R)は現在、欧州連合(EU)内で複雑性尿路感染症(cUTI)、複雑性腹腔内感染症(cIAI)、院内肺炎(HAP)などさまざまな症状の患者の治療に使用されており、米国ではcUTI治療薬として承認されている。
Vaborem(R)は、カルバペネム系抗菌薬とクラスAおよびクラスCセリンベータ-ラクタマーゼ阻害剤である新規ボロン酸系ベータ-ラクタマーゼ阻害剤の多剤混合薬である。メロペネムをセリン型カルバペネマーゼによる分解から守り、カルバペネム耐性菌に対する活性を回復させるとともに、よく見られる肺炎桿菌カルバペネマーゼ(KPC)産生菌を含むCREを阻害するよう特別に開発された。
世界的に深刻な問題となっているCRE感染症は、世界保健機関(WHO)によって、新たな抗菌薬の選択肢が必要な3つの重大病原菌の1つに挙げられている。これらの感染症は現在、高い死亡率および入院の長期化やコストの上昇につながっている。中国抗菌監視ネットワーク(CHINET)によると、カルバペネム耐性肺炎桿菌(CRKP)感染症の発生は過去10年間で急増している。現在のところ、CRE感染症に使用できる薬はほとんどなく、既存の治療法は重大な毒性や最適とはいえない薬物動態パラメーターがしばしば指摘されている。
SciCloneのHong Zhao社長兼最高経営責任者(CEO)は「Menariniと提携し、中国でVaborem(R)を開発・商品化し、重症の患者により良い治療の選択肢を提供できるのは大変うれしい。今回の提携は、SciCloneの製品開発・商品化能力を認めるものであり、感染症を戦略的に重視する当社の姿勢の強化にも役立つ。当社は、海外のパートナーと協力して、国際的かつ先進的な治療選択肢を中国に紹介するとともに、世界中の患者に当社独自の高品質かつ革新的な医薬品を提供していきたい」と語った。
本ライセンス契約に基づき、Menariniは、マイルストーンおよび売上高に応じた段階的ロイヤルティーを含む支払いを受ける。SciCloneは、Vaborem(R)の国内での臨床開発および商品化の実施と資金調達を担当する。中国の患者が入手しやすくなるよう、SciCloneは国内で臨床試験を実施し、中国で該当規制当局の承認取得を目指す。
Menarini Asia-PacificのCEO、Maurizio Luongo氏は「Menariniにとってこれは、命にかかわる疾患向け治療薬の患者への提供をさらに推し進めるための重要なステップだ。SciCloneとの提携により、抗感染症薬がより入手しやすくなり、抗菌薬耐性の脅威の高まりに対処できるようになる。これは、Melintaにも共通する患者中心の目標の反映でもある」と語り、「Menariniは今後も、革新的アセットを調達することで取扱製品を増強し、直接のプレゼンスと外部との提携の両方によって地理的カバー範囲を拡大していく」と付け加えた。
Menariniは2018年、Melintaから、欧州、独立国家共同体、アジア太平洋の68カ国でのVaborem(R)(メロペネムとバボルバクタム)の独占販売権を取得した。
Melinta TherapeuticsのCEOであるChristine Ann Miller社長は「当社の使命は、急性疾患や命にかかわる疾患の患者に革新的な治療を提供することだ。Menariniとの提携により、当社のファースト・イン・クラス製品が、当社の治療を必要としている中国の患者の病状を変える役に立てる体制が整ったのはうれしい」と語った。
▽Menarini Asia-Pacific(メナリニ・アジア・パシフィック)について
Menarini Asia-Pacificは、135年を超える伝統があり、140カ国以上で1万7000人超の従業員を擁する世界最大のイタリアのバイオ医薬品企業Menarini Groupの傘下企業である。Menariniは、アジア太平洋地域の13の主要ヘルスケア市場に直接プレゼンスを置き、3500人を超える従業員が暮らしを活気づけるヘルスケアソリューションとサービスの大手プロバイダーとなるべく奮闘している。Menarini Asia-Pacificは、臨床開発、薬事業務、マーケティング、販売などバリューチェーン全体で事業を展開、大衆薬、処方薬両方で自社ブランド、提携ブランドの多様なポートフォリオを有している。Menarini Asia-Pacificに関する詳細情報は、https://www.menariniapac.com/ を参照。
▽SciClone Pharmaceuticals(サイクロン・ファーマシューティカルズ)について
SciClone Pharmaceuticals(Holdings)Limited(「SciClone Pharmaceuticals」、HKEX: 6600)は、がんおよび重症感染症の革新的治療法の開発・商品化のための統合プラットフォームを有するグローバルなバイオ医薬品企業である。イノベーション主導の戦略転換により、SciClone Pharmaceuticalsはファースト・イン・クラスおよびベスト・イン・クラスの潜在的製品・パイプラインの数々を含む、差別化された優位性を持つ製品ポートフォリオを確立してきた。Scicloneは、「Scicloneは人生に希望を与える」というグループ創業時の志を忠実に守り、世界標準かつトップレベルのヘルスケア製品およびサービスを提供することで、患者の健康改善に努めている。SciCloneの詳細については、http://www.sciclone.com/ を参照。
▽Melinta Therapeutics(メリンタ・セラピューティクス)について
Melinta Therapeutics, LLCは、急性疾患や命にかかわる疾患の患者に革新的な治療を提供している。同社のポートフォリオには現在、Baxdela(R)(デラフロキサシン)、Kimyrsa(R)(オリタバンシン)、注射用Minocin(R)(ミノサイクリン)、Orbactiv(R)(オリタバンシン)、TOPROL-XL(R)(コハク酸メトプロロール)、Vaborem(R)(メロペネムとバボルバクタム)の6つの商業期製品がある。Melintaは、Cidara Therapeuticsとライセンス契約を締結し、開発候補レザファンギンの米国での販売・流通権も獲得している。
医療従事者と彼らがサービスを提供する患者への比類なきコミットメントを掲げるMelintaは、自社の治療法を、必要とする全ての人々が受けられるようにするべく取り組んでいる。Melintaは、拡大するポートフォリオを、満たされていないニーズのある患者に提供し、最も意味のある影響を与えられるよう注力している。Melintaは、最も大切な存在である患者に立脚しつつ、イノベーションに全力を傾けている。Melintaに関する詳細情報は、https://melinta.com/ を参照。
ソース: A. Menarini Asia-Pacific Holdings Pte. Ltd.