深センの前海が制度的障壁を打ち破ることにより、より広い世界に法律サービスを開放
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【深セン(中国)2022年9月13日新華社=共同通信JBN】中国政府は昨年9月、Plan for Comprehensive Deepening Reform and Opening Up of the Qianhai Shenzhen-Hong Kong Modern Service Industry Cooperation Zone(Qianhai Plan)(前海深港現代サービス業協力区の改革・開放包括深化計画)(前海計画)を発表した。同計画によると、前海協力区の総面積は14.92平方キロから120.56平方キロに拡大し、法的な面を含め、より高いレベルの開放性を持つハブを構築する予定である。
深センで最近、弁護士免許を取得した香港とマカオの弁護士21人のうち3人が前海に来た。これは、中国の法律サービスにおける制度的イノベーションであり、この分野における障壁を取り除くための前海の新たな試みを表している。
Qianhai Belt and Road Legal Services Federation(前海「一対一路」法律サービス連盟)の広報責任者、Wu Jiansheng氏は「大湾区(GBA)の発展に香港を統合するには、関連する法律サービスが不可欠である。香港の弁護士の多くは、世界中で法律実務を行う資格を有しており、GBAで一帯一路構想を促進する重要な力となるだろう」と語った。
香港の弁護士の中国本土へのアクセスを容易にするため、同連盟は生活必需品から手続き支援に至る継続的サービスと政策支援のため、香港と前海の政府機関間の複数の対話を組織した。Wu氏は「連盟は、深セン・香港法律サービス徹底協力ゾーンと、法律サービス協力と商業調停のための国際センターを設立した」と語った。香港の弁護士の中には、これらのプラットフォームが前海やひいてはGBAにおける専門的開発の機会を提供していると述べた人もいる。
香港で生まれ育った弁護士で、最近GBAでの弁護士免許を取得したWilliam Ng氏は、香港に近いことから前海での弁護士としてのキャリアを選択したと述べ、「しかし何よりも、前海はここ数年間健全な発展を遂げてきた」と語った。
前海を本拠とする法律事務所、PC Woo & Zhonglun WD LLPのマネジングパートナーであるWei Lin氏はインタビューで、「前海の法律サービスは今や『超人気』に成長している。香港からのを含め、法律サービスを提供する多くの個人や組織が前海に引き寄せられている。そして、当社が2021年にQianhai Kerry Center(前海ケリー センター)で業務を開始して以来、さらに多くの法律事務所が誕生している」と語った。
今年1月に業務を開始したQianhai Shenzhen-Hong Kong International Legal-Services District(前海深セン・香港国際法律サービス区)には現在、China (Shenzhen) Intellectual Property Protection Center(中国(深セン)知的財産保護センター)など122の法律機関が置かれている。広東省、香港、マカオの弁護士が共同で運営する15の法律事務所のうち、7つは前海に設立されている。Qianhai Shenzhen-Hong Kong Modern Service Industry Cooperation Zone(前海深セン・香港現代サービス産業協力区)当局は今年5月、香港とマカオから法律機関と有能な弁護士を誘致するため、国際法律サービス区に高度の法律サービスをもたらすための暫定措置を発表した。
Lin氏は「ここ数年間、海外関連のサービスが増加し、法務のバックグラウンドを持つ多言語弁護士の流入が見られる。全体として、われわれは前海が法律サービスの世界クラスハブとして台頭することを楽観している」と語った。
ソース:Authority of Qianhai Shenzhen-Hong Kong Modern Service Industry Cooperation Zone