農作業を含めた様々な繰り返し作業をロボットで担うツールを産学連携で研究。
金沢工業大学 藤木信彰研究室と金沢機工株式会社が開発したロボットハンドを「MEX金沢2022」で展示・実演
金沢工業大学ロボティクス学科の藤木信彰研究室と金沢機工株式会社(代表取締役 井上英一郎、石川県金沢市)は、5月19日(木)から5月21日(土)まで石川県産業展示館で開催される「MEX金沢2022(第58回機械工業見本市 金沢)」にて、開発中のロボットハンドの展示・実演を行います。
イベント名:MEX金沢2022(第58回機械工業見本市 金沢)
日時:5月19日(木)~5月21日(土) 10:00~17:00
場所:石川県産業展示館(石川県金沢市袋畠町南193)
主催者:一般社団法人石川県鉄工機電協会
ロボットハンドの展示・実演場所:金沢機工株式会社ブース(ブース番号:4-11)
ロボティクス学科 藤木信彰准教授の研究室と、ものづくりソリューションカンパニー金沢機工株式会社は、2019年度から2021年の3年間、人間の手のように器用に物体をつかむことのできるロボットハンドの開発に取り組みました。これを引き継ぎ、現在も藤木研究室ではロボットハンドの開発に取り組んでいます。また、金沢機工株式会社が、ロボットアームを用いた、学生へのロボット講習会を金沢工業大学で実施するなど、さらに連携を深めています。
今回、金属部品加工から農作業等様々な方面での従事者の高齢化・人手不足といった社会課題へのソリューションの意義もふまえ、金沢機工株式会社のブースにて現在のロボットハンドを実演も兼ねて展示します。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202205111000-O1-eGLfe9td】
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今回実演・展示するロボットハンドについて
開発したロボットハンドは、吸引方式のロボットハンドでは難しい把持を目指しており、現仕様ではボールネジ方式・リンク機構を用いた3本指構造となっています。リンク機構の特徴を生かし、一度把持したら落とさないことを目標に開発を進めています。
最終的に、繰り返しの作業等を、人手からロボットへ置き換えることを目指しています。当初は、比較的重量のあるカボチャやキャベツといった、大きめの野菜の把持に取り組んできました。将来的には例えばイチゴ等の比較的小さく、異形で柔らかいものまで1つのロボットハンドで把持できるよう研究を進めています。
金沢機工株式会社との連携について
金沢機工株式会社は機械工具専門商社で、様々なロボット製品を取り扱っていますが、自社として様々なロボットや自動化に関するソリューションをさらに幅広く取り組んでいくことを目指して、金沢工業大学との連携が立ち上がりました。
ロボットで作業を行う際に「どうやって物体を掴むか」は常に課題となります。この解決手段として、「人間の手のような器用なものを自社で作成したい」という思いから、ロボットハンドの開発を行うこととなりました。金沢工業大学と金沢機工株式会社のロボットプロジェクトのメンバーで、「人の手ハンドの双腕ロボットで寿司を握らせる」、「加賀野菜の選別を行う」など幅広く活用できるような、産学連携ならではの独自性を持ったハンドの開発を目指しています。
また、連携を通じて、ロボット活用のために必要な教育プログラムや設備・環境の構築もともに進め、6軸ロボット設備の共同利用やロボット教示特別教育の実施も連携して行っています。
金沢工業大学と金沢機工株式会社は、若年層からロボットに触れることで生まれる新たな発想にも期待して、お互いが両輪になって連携を進め、昨今の人手不足という社会課題に対してのソリューションを、ロボットというキーワードを通じて挑み続けていきます。