REDUCE LAP-HF IIの分析から、試験患者の50%でCorvia(R)心房シャントの大きな臨床効果が見られたことが判明
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【テュークスベリー(米マサチューセッツ州)2022年4月4日PR Newswire=共同通信JBN】
*HFpEF患者に対するシャント試験治療の効果への理解を深める画期的試験
心不全(HF)治療の変革に取り組んでいるCorvia Medical, Inc.は、左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)または左室駆出率が軽度低下した心不全(HFmrEF)患者を対象とするグローバル・無作為化第3相試験REDUCE LAP-HF IIの分析結果の掲載を発表した。試験参加患者の50%に相当する大きなレスポンダー群において、Corvia(R)心房シャントによる治療は、シャム対照群と比較して、心不全事象を45%減少させ、生活の質を55%向上させた。さらに今回のデータは、この新しい治療法の効果が期待できる患者とそうでない患者を正確に予測する上で運動の果たす役割について、重要かつ新たな知見を提供した。本分析結果はCirculationのオンライン版に掲載された(注1)(https://c212.net/c/link/?t=0&l=en&o=3491641-1&h=2990568309&u=https%3A%2F%2Fpubmed.ncbi.nlm.nih.gov%2F35354306%2F&a=Circulation1 )。
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REDUCE LAP-HF II試験の共同主任治験責任医師を務めた、ブルーム心臓血管研究所の内科教授、研究部長でノースウエスタン大学ファインバーグ医学部のHFpEFプログラム部長でもある、Sanjiv Shah医学博士は「REDUCE LAP-HF II試験の分析結果には、大いに意を強くさせられた。HFpEF患者の3分の2を占め、米国だけでも約200万人の患者がいる大きなレスポンダー群を特定しただけでなく、大きな効果を得られる可能性の高い潜在的患者をどうしたら特定できるかも分かったからだ」と語った。
世界には2600万人以上の心不全患者がおり(注2)、その半数以上がHFpEFで(注3)、心血管医療で最大の満たされていない臨床ニーズと言われている。Corvia心房シャントは、HFpEF患者のHF症状の主な原因である左心房圧(LAP)の上昇を抑えるよう設計されている。同シャントは、カテーテルで左心房と右心房の間に留置され、高圧の左心房から低圧の右心房へ血液を流す通路を形成し、HFの症状や事象を抑え、生活の質の向上を図る。
掲載論文の筆頭著者であるメイヨークリニックの内科教授、循環器不全研究部長のBarry Borlaug医学博士は「運動時血行動態評価は、心房シャント治療がうまくいく患者を予測する上で重要な要素と思われる。肺血管が運動時の血流増加に対応できる患者は、血管が血流増加に対応できない患者より、シャントから得られる効果が大きいようだ。私は長年、心不全における血行動態検査を支持してきたが、今回の試験データは運動表現型検査の重要性の裏付けとなり、心不全患者の評価と治療の個別化の方法を変えるだろう」とコメントした。
REDUCE LAP-HF II試験は、米国、カナダ、欧州、オーストラリア、日本の89施設で、計626人の患者が無作為に割り振られた。独立した系統的統計分析により、肺血管障害の程度を示す運動時肺血管抵抗(PVR)とペースメーカーの有無が、心房シャントに対する患者の反応に最も大きな影響を与える変数であることが確認された。その結果、ペースメーカーを装着しておらず、運動時PVRが正常な患者が試験参加者全体の50%を占め、大きな臨床効果を引き出した。
*シャム対照群と比較して、HF事象が45%減少(100人年当たり12 対 22事象、p=0.007)
*カンザスシティ心筋症質問票(KCCQ)による健康状態の改善度が55%高く(+5.5ポイント)、生活の質の非常に大きな改善(20ポイント以上)を報告するシャント患者が40%増加
*ニューヨーク心臓協会(NYHA)の心機能分類が50%と大きく改善し、HF症状の減少を示唆
本試験の治験責任医師の1人である、アルフレッド病院心臓病科部長でオーストラリア・メルボルンのベーカー研究所・心不全研究部長のDavid Kaye教授(医学博士)は「HFpEFには複雑な病態生理があり、依然として治療上の大きな課題となっている。新薬が利用できるようになったとはいえ、まだ制約があり、この不均一な患者群を治療するにはそれ以外の治療法が必要だ」「今回、HFpEF患者の治療戦略を決定する前に運動時血行動態の表現型検査をすることの重要性が分かったが、こうした知見はすぐに商用、臨床の両試験環境に生かすべきだ。追加試験でレスポンダー群の所見が確認されれば、この治療法には何百万人もの心不全患者の生活を改善する大きな可能性があることになる」とコメントした。
REDUCE LAP-HF IIは、HFpEF患者を対象としたデバイスベースの治療では最大級の無作為化・比較試験で、この患者群で臨床効果を上げた植込み型治療デバイスの唯一の試験である。Corvia MedicalのJan Komtebedde上級副社長兼最高医療責任者は「Corvia心房シャントは、最も厳格に試験が行われた心房シャント治療だ。運動時血行動態評価は当社の全ての研究の重要な要素で、今回、心房シャントの適応患者を特定する上でその重要性が確認された」「当社は顧問や規制当局と協力して、REDUCE LAP-HF II の広範なデータと革新的知見に基づく確認試験の設計を行っており、この画期的治療法を米国および国際市場に投入し、十分な治療を受けられていない患者に役立てもらいたい」とコメントした。
▽Corvia Medical, Inc.について
Corvia Medical, Inc.は、新しい経カテーテル心血管デバイスにより、心不全治療に革命を起こしている。2009年に設立され、マサチューセッツ州テュークスベリーに本社を置くCorviaは、心不全の標準治療を変革し、患者が自らの生活を取り戻せるようにするべく取り組んでいる。Corvia心房シャントは2019年、米食品医薬品局(FDA)の画期的医療機器指定を受けた。非公開企業である同社は、Third Rock Ventures、General Catalyst Partners、AccelMed、Lumira Ventures、Edwards Lifesciences、および非公開の戦略的投資家から支援を受けている。https://corviamedical.com/ を参照。
▽メディア問い合わせ先
Lisa Ensz
+1 978-654-6120
lensz@corviamedical.com
https://corviamedical.com/newsroom/
(注 1)Borlaug BA et al. Latent Pulmonary Vascular Disease May Alter the Response to Therapeutic Atrial Shunt Device in Heart Failure. Circulation. 2022;10.1161.
(注 2)Savarese G, Lund LH. Global Public Health Burden of Heart Failure. Card Fail Rev. 2017;3(1):7-11.
(注 3)Owan TE et al. Trends in prevalence and outcome of heart failure with preserved ejection fraction. N Engl J Med. 2006;355:251-259.
ソース:CORVIA MEDICAL, INC