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コロナ禍の長期化に伴い、企業の72.7%がテレワークを実施 電子契約の利用企業は69.7%に拡大

2022.03.17 11:00

-JIPDECとITRが『企業IT利活用動向調査2022』の速報結果を発表-

2022年3月17日

⼀般財団法⼈⽇本情報経済社会推進協会(法⼈番号1010405009403)

株式会社アイ・ティ・アール(法⼈番号3011101047117)

 

コロナ禍の長期化に伴い、企業の72.7%がテレワークを実施 電子契約の利用企業は69.7%に拡大 -JIPDECとITRが『企業IT利活用動向調査2022』の速報結果を発表-

 

一般財団法人日本情報経済社会推進協会(所在地:東京都港区、会長:杉山 秀二、以下、JIPDEC)と株式会社アイ・ティ・アール(所在地:東京都新宿区、代表取締役 三浦 元裕、以下、ITR)は本日、国内企業982社のIT/情報セキュリティ責任者を対象に、2022年1月に共同で実施した『企業IT利活用動向調査2022』の一部結果を速報として発表いたします。

 

今回の調査結果のポイントは、次の6点があげられます。

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M103626/202203168718/_prw_OT1fl_cRWVnasV.png

 

 

■49.4%がコロナ禍を機にテレワークを導入、コロナ禍前からも含むと72.7%が導入

コロナ禍を機に企業の勤務形態として49.4%がテレワークを導入したことがわかりました。コロナ前から導入している企業(23.3%)を合わせると、現時点のテレワーク導入率は72.7%となりました。

 

図1.テレワークの導入状況

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202203168718-O1-y13n0Ve2

出典:JIPDEC/ITR『企業IT利活用動向調査2022』

 

■電子契約の利用企業は昨年の67.2%からさらに増加し、69.7%へ拡大

コロナ禍において電子契約の利用企業が順調に増加し、69.7%に拡大しました。現在準備検討中の14.7%を合わせると84.3%に上ります。昨年調査に比べ、契約当事者の電子署名を採用した電子契約が増加しています。

 

図2.電子契約の利用状況

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202203168718-O2-5r97dc5M

出典:JIPDEC/ITR『企業IT利活用動向調査2022』

 

■改正個人情報保護法対応では、社員教育と体制整備がともに4割超に

2022年4月施行の改正個人情報保護法への取り組みでは、社員教育の実施(44.0%)および社内の体制整備(43.8%)がともに高い結果となりました。

 

図3.改正個人情報保護法への取り組み状況

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202203168718-O3-X7xhLx84

出典:JIPDEC/ITR『企業IT利活用動向調査2022』

 

■電子インボイスの利用を決定した企業は34.3%、検討中が36.0%

消費税の仕入税額控除の方式として2023年10月1日から開始されるインボイス制度への対応として、電子インボイスの利用をすでに決定している企業は34.3%、検討中が36.0%、紙でのやり取りを考えている企業やまだ検討していない企業なども約2割存在し、導入はこれからという状況にあります。

 

図4.インボイス制度への対応状況

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202203168718-O4-TVc6t72H

出典:JIPDEC/ITR『企業IT利活用動向調査2022』

 

■DXに取り組み、効果測定を行った企業は18.1%、取り組み中だが効果は不明が40.2%で最多

DXの取り組みについては、「取り組み中だが、効果はまだ不明」とする企業が最も多く40.2%を占め、次いで「すでに取り組み、効果測定も実施」とする企業が18.1%、取り組みの準備中が16.4%の順となりました。DXに取り組んでいる企業は過半数を占め、これに準備中の企業を加えると全体の4分の3に上りますが、効果を確認する段階まで至っていない企業が多いことがわかります。業種別では「金融・保険」においてDXに取り組んでいる企業の割合が高く、従業員規模別では規模が大きいほど同割合が高くなっています。

 

図5.DXへの取り組み状況

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202203168718-O5-dr1wK5b1

出典:JIPDEC/ITR『企業IT利活用動向調査2022』

 

■PPAPは送受信とも利用禁止の傾向が強まる。暗号化Zipファイルによるなりすましメール被害流行を受け、3割が今後受信禁止へ

PPAP(暗号化Zipファイルの添付メール&パスワード同一経路送付)については、政府や大企業が徐々に廃止する動きを見せています。調査結果では、PPAPを利用していない、または禁止している企業は、送信側で17.9%、受信側は14.4%となり、暗号化Zipファイルを添付したなりすましメールの爆発的な流行などを受けて、今後は32.6%の企業が受信を禁止予定としています。

また、この受信禁止の動きに伴って送信時の対策の必要性が高まるため、送信禁止を予定する企業(26.6%)、他の方法での送信を推奨する企業(15.5%)の割合は、今後さらに高まる可能性があると考えられます。

 

図6.送信側のPPAPの利用状況

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202203168718-O6-Ntx83Cj8

出典:JIPDEC/ITR『企業IT利活用動向調査2022』

 

図7.受信側のPPAPの利用状況

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202203168718-O7-N05T2NMJ

出典:JIPDEC/ITR『企業IT利活用動向調査2022』

 

調査結果を受けて、ITRのコンサルティング・フェローである藤 俊満は、「コロナ禍も3年目に入りましたが依然感染拡大が続いており、7割以上の企業においてテレワークが導入されています。そのため、社内で利用するシステムのクラウド化や、クラウドサービスの利用がますます必要となってきています。代表的な例として、電子契約サービスの利用は順調に拡大し、今回の調査では8割強の企業が、利用または利用を検討するに至っています。他にも2022年4月施行の改正個人情報保護法や、2023年10月施行のインボイス制度への対応も始まっており、テレワークとクラウドサービスを利用したデジタルワークスタイルの時代へ、本格的に進化しようとしています。これを受けて、企業のセキュリティ対策も、境界防御型からゼロトラストアーキテクチャ型への進化が求められます」と述べています。

 

 

■本調査について

本調査は、JIPDECからの依頼に基づき、JIPDECとITRが2022年1月15日から1月17日にかけて実施したものです。調査は、ITRの独自パネルに対するWebアンケート形式で実施し、従業員数2名以上の国内企業に勤務しIT戦略策定または情報セキュリティ施策に関わる係長職相当職以上の役職者約1万3,000名に対して回答を呼びかけ、982名の有効回答を得ました(1社1名)。

今回発表した動向だけでなく、情報セキュリティ対策の具体的な取り組み状況、製品/サービスの導入状況、認定/認証制度の取得状況など、広範にわたる調査を実施しています。調査結果の詳細は、JIPDECが2022年5月下旬に発行予定の『JIPDEC IT-Report 2022 Spring』に掲載し、Web公開する予定です。

 

 

■JIPDECについて

JIPDECは、1967年よりわが国の情報化推進の一翼を担い、技術的・制度的課題の解決に向けたさまざまな活動を展開しています。特に、安心安全な情報利活用環境の構築を図るため、プライバシーマーク制度の運営や、メールのなりすまし対策や電子証明書を発行する認証局等の信頼性を評価するトラストサービス評価事業等、個人情報の取扱いやプライバシーガバナンス等、情報の保護と活用に関する調査研究・政策提言等を行っています。

URL:https://www.jipdec.or.jp/

 

■ITRについて

ITRは、客観・中立を旨としたアナリストの活動をとおして、最新の情報技術(IT)を活かしたビジネスの成長とイノベーションの創出を支援する調査・コンサルティング会社です。戦略策定から、プロジェクトの側方支援、製品・サービスの選定に至るまで、豊富なデータとアナリストの知見と実績に裏打ちされた的確なアドバイスを提供します。2000年からは毎年、国内企業の情報システム責任者に対する『IT投資動向調査』を実施しています。ITRは1994年に設立、東京に本社を置いています。

URL:https://www.itr.co.jp/

 

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