ドローンでおいしい牡蠣養殖?広島県へ全員集合!
これから冬本番。鍋のおいしい季節となった今月、広島県でまた新たな実証実験がスタートしようとしている。
なんでも、牡蠣(かき)養殖の現場にデジタル技術を持ち込んで、おいしい牡蠣の生産や、そもそもの生産性を向上して安くておいしい牡蠣を日本全国へお届けするのだとか。広島県が手掛ける「ひろしまサンドボックス」の実証実験、第二弾の選定コンソーシアムが先日公表された。
生産量日本一、でも生産現場は課題でいっぱい!?
記事をお読みの方は、牡蠣がどのように生産されているかご存じだろうか?なんと牡蠣は稚魚(幼生)から採取して、それをホタテ貝に付着させて無給餌で養殖するのが主流の生産方法である。稚魚も安定して毎年取れるわけではなく、特に昨今では海が"きれい"になってきたので、エサとなるプランクトンが減り、稚魚が思うように取れない年もあるのだ。稚魚が豊作の年と取れない年を比べると、一説には広島県全体で25億円の損失が発生しているとか。
多様なメンバーがスクラムを組んで解決にトライ!中心は東京大学?
広島県では12月5日に,「ひろしまサンドボックス」第二次公募の選定コンソーシアムを公表した。ご紹介している牡蠣の課題解決チームは、この「ひろしまサンドボックス」の中で実証実験をしていく予定である。チームのメンバーは県内を問わず、様々な地域から参加しており、それぞれの"持ち味"を活かして牡蠣の生産現場の課題解決にトライする。しかもチームの中心は東京大学であるなど、こんな組み合わせがあるの?と、驚きのチームメンバーである。これから、日本の最先端の知識や技術が牡蠣養殖の現場にどう生かされていくのか。
一度は落選?でもあきらめずに何度でもトライ
実はこの牡蠣チーム、「ひろしまサンドボックス」の実証実験の第一次公募で惜しくも落選している。こういった国や県の公募事業では、競争入札に落選してしまうと、そのまま応募したチームも空中分解することが多いと言われているが、この牡蠣チームは逆に闘志を燃やして第二次公募に再トライしたという。広島県も「ひろしまトライアウト」と銘打ち、実証実験のチームが何度でも公募事業に応募できるような支援をしており、制度をうまく活用して再トライしたとか。
ひろしまサンドボックスで、次々と実証実験スタート
広島県が12月3日に発表した「ひろしまサンドボックス」第二次公募の選定結果は次のとおり。領域を問うことなく、様々な業界に存在する課題について、AIやIoTの力を借りながら解決を試みるチャレンジがスタートしていく。広島県は呼びかけ続ける。「広島県へ全員集合!」と。
(ひろしまサンドボックス 第二次公募選定事業はこちら)