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チャンスはつかむもの? チャンスはつくるもの!

あれこれ ワードスプリング

あれこれ ワードスプリング

2020.09.28 07:00
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野球に学ぶ「これからの生き方」
~世界大会三連覇・少年野球監督が語る野球の魅力と底力~

 NPO法人「ベースボールスピリッツ」理事長で、少年野球チーム「宝塚ボーイズ」監督の奥村幸治さん。
 かつてはイチローのバッティングピッチャーを務め「イチローの恋人」といわれ、少年野球チーム結成後は、現在ニューヨーク・ヤンキースで活躍する田中将大の才能を見いだし、キャッチャーからピッチャーへ転向させたほか、世界少年野球大会(カル・リプケン杯)では日本チームを3連覇に導いた指導者です。

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奥村幸治著『野球に学ぶ「これからの生き方」』(扶桑社新書)には、
人間力を高めるヒントがいっぱいです。
ここでは数回に分けて本書のエッセンスを抜粋して紹介しています。
連載4回目のテーマは「チャンスはつかむもの? チャンスはつくるもの」

チャンスをしっかりチャンスととらえる感性

「宝塚ボーイズ」に入団するのに特別な選抜テストはありません。
 入団説明会を何回か開いて、チームの理念を親子に説明し理解納得してもらうようにしていますが、希望する子どもは分け隔てなく受け入れています。
 同じ年齢・学年でも体格の差はありますし、素質のあるなし、上手い下手もあるので、それらを勘案してレベルに応じたクラス分けをして練習をすることになります。下級生でも上へとステップアップできる一方で、その逆、上から下へということも起こり得るのです。体が小さく上達のスピードも遅いので、下級生が多いクラスになる子どもも出てくるのですが、そんなとき、その子が甘んじて漫然と練習をしていると、コーチから〝指導〟が入ることになります。

「いいか。きみはほかの子どもたちよりチーム経験が長いだろう。技術的なことだけでなく、いままでここで学んだこと、得られたことがいっぱいあるだろう。なぜ、それをみんなに伝えようとしないんだ。みんなをリードしていけるやろ、なぜそれをやらないんだ」
 と問いかけるのです。

「チャンス」と「オポテュニティ」

 日東精工というねじの会社の人財教育本『人生のねじを巻く77の教え』には「チャンス」と「オポテュニティ」の違いを紹介するものもありました。

 Opportunity(オポテュニティ・機会)という英語にはPort(港)が含まれているように、かつて海洋貿易のときにどこの港に積み荷を降ろすかで、そのタイミングなども含めて利益の幅が大きく変わってきたそうです。いま、自分のもっているものをどう生かすか、常に最善を探すのがオポテュニティ。たとえばBという港で荷を降ろせば大きな利益を得られるのに漫然といつものA港に荷を降ろして、みすみす得られるものを放棄してしまう、これをオポテュニティロス・機会損失というのです。

一方、「チャンス」には少し棚ぼた的な要素があります。
たとえば一打サヨナラの場面に打席がまわってくる。これが自分になるのかそうでないのかは、自分だけの力ではどうしようもありません。あるいは連続試合ヒットの記録をとらせようとか、サイクルヒットのチャンスを与えようと、仲間ががんばって打席がもう一度まわってくるように応援してつくってくれるチャンスもあります。

 偶然、あるいはまわりがお膳立てしてくれたチャンスに力を発揮できるよう、チャンスを生かすよう、ふだんからの努力はもちろん大事です。そして同様に、自分に与えられた場所、機会(オポテュニティ)をどう捉え、生かしていくか。これもチャンス、しかも、こちらは自分自身でつくり、見つけられるチャンスであるといい換えられるでしょう。


運・不運にはそれなりの理由あり

 プロの世界でも二軍にいることに慣れてしまい、そこに甘んじてしまう選手がいます。

 しかし、かつてイチローが二軍で振り子打法に磨きをかけたように、いま、自分が置かれた状況をどう生かすか、いまいる状況を前向きにとらえられるなら、それはチャンスです。
 野球のチーム、とくに少年野球は、技術がある、上手い選手だけで成り立つものではありません。この子は明るくムードメーカーになるなとか、戦況を的確に判断できるな、チームをうまくまとめることができるなと判断すれば、ベンチに入れておきたいと思われるようになる、そして、それがステップアップのチャンスにつながります。

 運・不運という言葉もあります。
 野村克也さんは著書のなかで「運を呼び込めるかどうかは、選手しだいである」と記されています。 
 たとえばフラフラと力なく上がった打球が内野と外野の間にポトリとおちるポテンヒット(テキサス・リーガーズ・ヒット=テキサスヒット)をラッキー、運がいいと思う人が多いけれど、じつはそうではない。バットの芯から少し外れたところに当たったが、それは、きちんとした打撃フォームでしっかり振り切っているから得られた結果であり、悪いフォームで打っていてはそうはならない。それを「運がよかった」というのであれば、その運を呼び込めるかどうかは、選手しだい。「ほんとうはストレートを待っていたのにカーブが来た。思い切って振り切ったからよかったけれど、なぜ球種を読み間違えたのか」と反省し次につなげようとするのが運を呼び込める選手であり、その逆に運を呼び込めない選手は「読み間違えた。でもラッキー、結果オーライ」で簡単に片づけてしまう。

 結果を表面的に見れば運がいい、悪いということかもしれませんが、そこに至るプロセスがまるっきり違う。自分は運が悪いと嘆いたり、今回は運がなかったとすませてしまう人が多いが、仔細に眺めれば、運・不運には必ずといっていいほど、それなりの理由や過程があるというのです。

「求めよ、されば開かれん」という言葉。ただ待っているだけでなく動かないといけない、アクションを起こせよというように解釈されますが、
 これは聖書にある言葉で、より正確にいうと......
 突然の来客があり食事をもてなそうとするけれど自分のところにはあいにく何もない。そこでお隣の門を叩く。するとなかから声がして、もう遅いので明日にしてくれと返ってくるかもしれない。しかし、そこであきらめるな。ほんとうに必要、助けてもらいたいなら、執拗に門を叩き続けなさい。そうすれば、仕方がないなとなかから門を開けてもらえるのだ、という話です。

 ただ、漠然と行動するのではなく、常に真剣に本気で門を叩くこと、そうすることで機会、チャンスが得られるということです。

第1回 「白スパひとつ!」に少年野球監督の目が点

第2回  田中将大に逆転勝ちが多い、その理由

第3回「田舎では満足なチームはつくれない!」はほんとうか?

第4回 チャンスはつかむもの? チャンスはつくるもの

第5回 好きをレベルアップする!

第6回 常に準備しておく

第7回 SDGsと野球

あれこれ ワードスプリング

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大手出版社、老舗出版社、一部上場企業、世界遺産の神社仏閣、地方自治体などと連携してユニークな書籍を編集したり、発行したり……、あるいはこれまでにないオリジナリティあふれるイベントやキャンペーンを多数企画し、話題を提供し続けています。
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