「こんなところでこのままじゃ、何ともならないでしょ」 ぬかるみから抜け出せず途方に暮れた私(東京都・30代女性)
女性二人で、ぬかるんだ道にはまった車を動かせない。
多くの人が助けに来てくれたが、なかなか抜け出せず困り果てて――。
東京都在住の30代女性・Mさんの体験談。
<Mさんからのおたより>
今から12〜13年前の話です。当時、群馬県に住んでいた私は、県外から来た友人を助手席に乗せ、軽井沢に向かう山道を走っていました。
有名な観光地の眼鏡橋付近に差し掛かると、大型連休中のためかパラパラと観光客が歩いていました。青空の下に架かる橋に魅了され、私たちも見に行こうとなりました。
私はすぐ、道路脇に車が1台も停まっていない空き地を見つけました。嬉々として突っ込んで行ったところ、車がズブズブと地面に沈んで行くのが分かり、青ざめました。
違和感を持った人が集まってきた
「そういえば昨日、大雨が降ったんだ...」
どんなにアクセルを踏んでも、ぬかるみにハマった車は簡単に動いてくれず、車外に出て女子二人、途方に暮れていました。
すると、付近を歩いていた観光客の方たちが違和感を持ったのか、10人ほど集まってくれたのです。
そして車救出作戦が始まりました。
ある方は後輪の滑り止めにと太い枝を置いてくださり、私が運転席でアクセルを踏み込み、友人やほかの方々は車のフロントから「せーの!」と車を押してくれました。
しかし、車はなかなかぬかるみから抜け出せず、アクセル音が虚しくひびくだけです。
「こちらで何とかするから」と言ったが
10分ほど経ち、「観光を楽しみに来た皆さんに申し訳ない」と思い、
「こちらで何とかするからもう大丈夫です」
と言ったところ、あるひとりの男性が、
「こんなところでこのままじゃ、何ともならないでしょ」
と言ってくださり、再びチャレンジすることになりました。
今度は私がフロントのど真ん中で力を込めて押すと、やっと車が押し出されたのです。
歓声が上がったのも束の間、丁寧にお礼を言う暇もないまま、皆さん去って行かれました。
あのとき、もし助けてくれる人が居なければ......JAFが到着するまで山中に取り残されて、1日が終わっていたことでしょう。
自分の無知さと人の親切さを実感しました。
あのとき、当たり前のように助けて下さった方々、本当にありがとうございました。
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