「新幹線にとんでもない〝忘れ物〟をした私。呆然として駅員に事情を話したら...」(静岡県・60代女性)
<りらままさんの体験談>
もう20年程前になりますが、息子が自衛隊の高等工科学校を卒業しました。
卒業式の日、私は色々な思いを巡らせながら学校へ。息子や、同期の皆が涙を流しながら歌う「蛍の光」は、彼らの三年間の努力と達成感、そしてなにより、辛い事も同期と乗り越えた、血と汗と涙の結晶となる卒業でした。
卒業証書を大きく自信に満ちた声で受領する姿に、保護者も安堵の涙。
私は帰りに息子からその大切な証書を預り、新幹線の中で何度も何度も、彼の苦しみや、努力や、希望が詰め込まれたそれを、いとおしく眺めていました。
でも、あろうことか、降りるときに座席に忘れてきてしまったのです。気づいた時は、申し訳なさで呆然としました。
落ち込む私に、一緒に行った母が「早く駅に電話するように」と怒鳴り付けるように言いました。
そこで降車した駅で事情を話すと、駅員さんも親切に対応してくださり、連絡を待つことになりました。
そして、車内の職員さんから、私の座った席に証書が有ったと知らせが! 証書は降車した駅に戻して下さり、無事に手元に帰ってきました。
あの時は、私の気持ちに寄り添って、素早く対応してくださり本当にありがとうございました。
あの証書を見るたびに、あの帰り道を思い出し、駅の職員の方たちに感謝しております。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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