ご当地焼そば4種の味が楽しめる巨大ペヤング「四種四昧」 ファミリーサイズを1人で食べてみた結果
マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界
第百三十六回 まるか食品「ペヤング やきそば四種四昧ご当地シリーズ」
文・写真:オサーン
カップ麺ブロガーのオサーンです。
「ご当地カップ麺」連載の第百三十六回目となる今回は、まるか食品の「ペヤング やきそば四種四昧ご当地シリーズ」をレビューします。
4食分の麺やソースが入った商品で、「東北編」「関東編」「東海編」「中国編」の4種のソースが入っています。
ご当地焼そば4種の共演
これまでにも多くの面白い商品を発売してきた「ペヤング」ですが、今回はひとつで4つの味を楽しめる4食分入りの商品。
1人ではなかなか食べ切れないパーティーサイズで、定価800円(税別)とお高めですが、「東北編」「関東編」「東海編」「中国編」と題した4つのソースの味を楽しめます。
「東北編」が秋田・横手の「横手やきそば」、「関東編」が群馬・太田の「上州太田やきそば」、「東海編」が静岡・富士宮の「富士宮やきそば」、そして「中国編」が岡山・真庭の「ひるぜんやきそば」を再現。
いずれもご当地焼そばとして知名度が高く、日本三大焼そばに数えられたり、B-1グランプリで優勝したりしている強豪揃いです。
ちなみに、「四種四昧」(ししゅよんまい)と名付けられている今回の商品ですが、以前には「ソース」「激辛」「豚骨」「ガーリック」の4種のソースが入った「四種四昧」が出ていました。
「ペヤング やきそば四種四昧ご当地シリーズ」の内容物
「ペヤング やきそば四種四昧ご当地シリーズ」の内容物。
4つの「ソース」と「かやく」の袋が入っており、ソースはそれぞれ「東北編」「関東編」「東海編」「中国編」と印字されています。
ソースに比してかやくが少ないように見えますがどうでしょうか。
先入れの「かやく」を麺の上に開けた状態。
ソースと麺は4つ入っていますが、かやくはせいぜい2食分程度しかないように思えます。
「ペヤング やきそば四種四昧ご当地シリーズ」食べてみた
右上から時計回りに「東北編」、「関東編」、「中国編」、「東海編」。
右下の「関東編」の色がいちばん濃く、右上の「東北編」が最も薄色。
中央に配置した具は、いつもの「ペヤング」同じく挽肉とキャベツ。4つのソースごとに別のものが用意されているわけではありません。
麺もいつものペヤングのものですし、「四種四昧」とは言っても麺や具で4つのご当地焼そばの違いを作ることができず、ソースだけで違いを判別しなければいけないのはちょっと苦しそうですが......。
とにかく、食べていきます。
最薄色の東北編&最濃色の関東編を実食
まずは「東北編」。今回の4味の中でソースの色が最も薄く水っぽい質感でした。
日本三大焼そばの一つに数えられ、第4回B-1グランプリの覇者でもある秋田県横手市のご当地焼そば「横手やきそば」の味を再現しています。
「横手やきそば」はウスターソースにお店それぞれのだしやソースを合わせたものが使われ、少し水っぽいのが共通の特徴とのこと。
ウスターソースが強いので、今回の4味の中ではいつものペヤングソースに最も近い味でした。
続いて「関東編」。
こちらも日本三大焼そばのひとつとされる群馬県太田市の「上州太田焼きそば」の味が再現されています。
群馬県はペヤングのご当地でもあるので、ペヤングソースをそのまま「関東編」として出すことも可能だったと思われますが、しっかり別の味を投入するとは気合が入っています。
「上州太田焼きそば」には統一された特徴のようなものはないそうですが、太麺が使われることが多いため、それに合わせてソースも濃い傾向にあり、今回のソースも4つの中で最も色が濃くドロっとしていました。
食べてみても味が最も濃く、甘みと酸味が感じられるソースで、フライやキャベツにかけてもおいしそうな強い味です。
いずれもB-1覇者の東海編&中国編を実食!
3つめは「東海編」。
静岡県富士宮市の「富士宮やきそば」の味が再現されています。
こちらも三大焼そばの一角なのはもちろん、B-1グランプリの第1回と第2回の覇者としてあまりに有名で、ご当地焼そばとしてどころか、ご当地グルメの代名詞としても知られています。
「富士宮やきそば」は、背脂を熱してラードを抽出した残りの「肉かす」を用い、削り節をかけるのが特徴。
今回のソースでは残念ながら肉かすは使われていませんが、肉かすをイメージしてか最もオイリーで、削り節をイメージしたかつおの風味が強く感じられるのが特徴的でした。
最後は「中国編」。
岡山県真庭市蒜山地域の「ひるぜん焼そば」の味が再現されています。
三大焼そばには数えられていませんが、B-1グランプリの第6回覇者です。
他3味は基本ソース味なのに対し、「ひるぜん焼そば」は毛色が異なり、味噌だれを用いるのが特徴。
今回のソースでも味噌味ベースに甘みや辛味が感じられ、同じ中国地方のご当地麺として知られる広島の汁なし担々麺のソースかと思うほどです。
ピリ辛以下ですがほんのり辛く、フルーツ系の甘みも感じられ、他のソースとはだいぶ違う味でした。
「ききソース」を楽しむ
4食分の麺でご当地焼そば4種のソースの味が楽しめる商品でしたが、麺や具には違いがないため、各焼そばの違いを楽しむというよりは、「ききソース」状態になってしまうのが苦しいところ。
それでも、食卓を囲んでみんなで「ききソース」をするのはなかなか面白いのではないでしょうか。
筆者は残念ながら1人でブツブツつぶやきながら4つの味を食べましたが、「東北編」の味が最もペヤングに近くて安心する味でした。
全国にはまだまだご当地焼そば存在しているので、今後「四種四昧 ご当地シリーズ」の第2弾第3弾があってもおかしくなさそうです。