セキュリティ意識高すぎの〝ツバメの巣〟発見される なぜこんなことに?専門家に聞くと...
ツバメはツバメでも...
7月2日、Jタウンネット記者の取材に応じた発見者・森こんにゃくさんによると、巣を発見したのは6月30日の昼過ぎ。公園で遊んでいる際に公衆トイレで見つけた。
「『ツバメの巣があるけど...自分が見てきたイメージしているカタチと少し違うぞ?』と思いました」(森こんにゃくさん)
記者は3日、鳥類の調査研究を行うNPO法人バードリサーチにも巣の写真を確認してもらった上で話を聞いた。
取材に応じた研究員の神山和夫さんによると、森こんにゃくさんが見つけたのは我々がよく見る「ツバメ」の巣ではなく、「コシアカツバメ」という種類のツバメ科の鳥の巣だ。
「コシアカツバメ」はツバメより少し大きく、日本国内では西日本で多く見られる。春に日本へ渡ってきてヒナを育てて東南アジアで越冬するという。
「ツバメの巣がお椀型なのに対して、コシアカツバメの巣はトックリ型です」(神山さん)
巣の形から来ているのだろう。日本国語大辞典には「とっくりつばめ」という別名も記載されていた。
では、なぜこんな形なのか? 神山さんによると、ツバメの仲間の祖先は、砂地の崖に穴を掘って巣を作っていたと考えられている。
その習性を引き継いでいるため、現在のツバメは土の中の穴を再現した巣を作っているらしい。
「ツバメは穴の底の部分だけ、コシアカツバメは穴のトンネルまで含む形を再現しているのかもしれません」(神山さん)
森こんにゃくさんが発見したコシアカツバメの巣には、X上で10万のいいね(7月4日)のほか、こんな声が寄せられている。
「ウチの近くにもそのタイプの巣があるけど別物なの知らんかったわ...」
「SECOM入ってそうな巣ですね!」
「この通路に網膜チェックと手荷物検査と金属探知ゲートが入ってます」