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「デコピンもいてかわいい!」 地元・奥州市で大谷翔平選手の田んぼアートがまもなく見頃に

松葉 純一

松葉 純一

2024.06.26 18:00
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7種類の稲苗を植え分ける

3週間後の「アテルイの里の田んぼアート」(@AtoroiO)の投稿より
3週間後の「アテルイの里の田んぼアート」(@AtoroiO)の投稿より

Jタウンネットの取材に応じたのは、同アカウントを運営する跡呂井田んぼアート実行委員会の広報担当者だった。

話題の写真を撮影したのは6月19日、田んぼアート会場にある物見やぐらから。

担当者によれば、田植えをしたのは2日のことだったという。

「地元の中学生や家族連れ等住民・団体等が参加、100名ほどで2時間で植えました。設計画像をもとに事前に測量して打ったピンに沿って7種類の稲苗を植え、2時間ほど終了しました。
イネの成長は順調で、例年より早く図柄が浮かび上がってきました」(広報担当者)

田んぼアート会場の面積は、30アール(約900坪)。田んぼアートのデザインは、実行委員会メンバーで大谷選手が活躍したたくさんの画像の中から、何度も集まって候補を出し合い、「グループLINE上で意見を出し合って決めました」とのこと。

「アテルイの里の田んぼアート」(@AtoroiO)の投稿より
「アテルイの里の田んぼアート」(@AtoroiO)の投稿より

今回植えたのは、7種類の稲苗。品種は、紅あそび、茜あそび、雪あそび、緑大黒、黄大黒、紫大黒、そして背景の緑は、地区の主力品種であるひとめぼれを使っているそうだ。

草刈りなどの作業も、実行委員会メンバーが定期的に、行っているという。

「アテルイの里の田んぼアート」(@AtoroiO)の投稿より
「アテルイの里の田んぼアート」(@AtoroiO)の投稿より

ところで読者は、アテルイとは何かご存じだろうか。

「阿弖流為(アテルイ)」は8世紀末から9世紀の初頭に、陸奥国胆沢(現在の岩手県奥州市)で活動した蝦夷(えみし)の族長。789年(延暦8年)、紀古佐美(きのこさみ)率いる朝廷軍を撃破した「巣伏の戦い」で知られる、東北蝦夷のリーダーだ。

田んぼアート会場にある物見やぐらは、アテルイが朝廷軍と戦って大勝した「巣伏の戦い」跡地に建てられたもので、跡呂井(あとろい)という地区名はアテルイに由来するという説もあるそう(諸説あり)。

「アテルイの里の田んぼアート」(@AtoroiO)の投稿より
「アテルイの里の田んぼアート」(@AtoroiO)の投稿より

そんな歴史を持つ岩手県奥州市、1200年前に登場した東北蝦夷のリーダー・アテルイと、現代のスーパースター・大谷翔平選手。Jタウンネット記者はどうしても運命的なものを感じてしまうが......地元ではどう思われているのだろう?

跡呂井田んぼアート実行委員会のメンバーたちの感想を聞くと、こんな思いが返ってきた。

「私は今のヒーローと古代の英雄を無理に結びつけようと思いません。たまたま出身地が同じ地域だった、と考えてます」
「地元から羽ばたいた子どもたちの一人として、けがなく、つつがなく好きなことに集中して取り組んでもらえばそれで十分です」

地元奥州市で育った野球好きの少年の一人が、一生懸命努力を続け、メジャーリーグで大活躍するようになった。それだけが事実ということだろう。

「今後も、怪我することなく、好きな野球に集中してもらいたい」――そんなメンバーたちの応援の想いが、田んぼアートにもこめられているのかもしれない。

まもなく見頃を迎えるという田んぼアート。

思いのこもった作品が話題となったことに対し、担当者は

「田んぼアートについてはX(Twitterの頃から)やHPを使って常に最新情報の発信に心がけてきましたし、興味ある人に分かりやすいものを提供しようと続けてきました。
ですが、今回のポスト表示100万超えは驚き以外の何物でもなく、実行委員メンバーも同様にビックリしています。 地理的な関係(田んぼ一帯の中にアートがある)で会場への通路が狭く、駐車場も10台程度しかないもので、たくさんの方が見学にこられたらどうしようという心配もあるというのが正直なところです。
とはいえ、実行委員会としては、明るい話題を提供すべく、来週も周辺の草刈など地道に手入れをして、来場される方が気持ちよく鑑賞できるよう励みたいと思います」

とコメントしている。

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