「昭和の家の窓ガラス」をノスタルジックな照明器具に かけがえのない「思い出」ごと変身させるステンドグラス作家に注目
日常生活に寄り添えるステンドグラスを
昭和のレトロガラスの中でも、模様がプレスされたガラスを「型板ガラス」と呼ぶ。
1950年代から1970年代に流行したガラスで、大柄で、柄のリピートが大きく、動きのあるダイナミックな模様も多いという。
ガラスの厚さにも、2ミリ厚という薄いガラスがあり、通常のステンドグラスよりも、より繊細で、はかない表現が可能だ。またガラスに色がないため、置いた場所にも調和しやすく、馴染みやすいそうだ。
そんな型板ガラスを使う小林さんが今探しているのは、バラ、ツバメ、キクなどの柄の昭和レトロガラス。なかなか巡り合えないそうだ。
小林さんの作品のコンセプトは? と尋ねると、次のように答えた。
「moineauは、フランス語で雀の意味です。日本中に当たり前のようにいる雀のように、日常生活に寄り添えるようなステンドグラスを作りたいと考えています。
作品というよりは、インテリアとして使えるものを制作しております」(小林亜希子さん)
今後の展望を聞くと、現在は展示会や期間限定の委託販売、ネット販売などが主だが、「いつか自分のお店兼工房が持てたら幸せです」と、抱負を語った。
そんなお店ができたら、ぜひ覗いてみたい......。そう思ったのは筆者だけではないだろう。