宇宙ステーションで食べられた「うなぎの蒲焼き」一般発売へ 老舗うなぎ店が生み出した宇宙食が気になりすぎる
最後のフロンティアであった宇宙も、今や職業宇宙飛行士だけが行く時代ではなくなった。
2021年には宇宙に行った宇宙飛行士よりも、宇宙に行った民間人の旅行者のほうが多かったという。
その数は、これからもっと増えていくはず。
そんな中、ある企業はこう考えた。
「宇宙にもおいしいうなぎで笑顔と元気を届けたい」―― と。
そして生まれたのがうなぎの宇宙食「スペースうなぎ」。
2024年4月9日、長野県の老舗うなぎ料理店を営む「観光荘」はプレスリリースを配信し、その一般販売を発表した。
「宇宙でも美味しいものが食べられたら、ワクワクするようなメニューが選べたら、きっと素晴らしいことでしょう。そんな思いから、観光荘は宇宙でも美味しく食べられるうなぎを開発し、より多くの方が宇宙でうなぎを食べていただけるよう、うなぎの宇宙食化に取り組んでいきます」
21年4月1日、プレスリリース上にそんな思いを綴っていた同社。生まれたのは、こんな商品だ。
宇宙飛行士も「宇宙でもウナギを食べられて嬉しいです」
ウナギと言えば、やっぱりかば焼き!
スペースうなぎは観光荘が店舗で提供しているうなぎ蒲焼と同様、蒸さずに香ばしく焼き上げ、甘めのタレで仕上げているという。
23年、スペースうなぎは実際に宇宙にも旅立っている。
国際宇宙ステーションで「スペースうなぎ」を食べたJAXAの古川聡宇宙飛行士は、「無重力の中で舞うウナギのかば焼き」という激レア映像を見せてくれただけでなく、その味について、こう述べている。
「表面はパリッとしてて中はしっとりですね。地上で食べるのに非常に近いほとんど同じような美味しいうなぎの蒲焼です。
宇宙でもウナギを食べられて嬉しいです。
まさに明日の仕事への活力がわいてきます」
そんなスペースうなぎは、内容量50グラム前後で2000円(税込)。
やなのうなぎ観光荘の岡谷本店(長野県岡谷市)と松本店(長野県松本市)のほか、同社のオンラインストア、宇宙食などを販売する「宇宙の店」(店舗・オンライン)、「宇宙物産館」(オンライン)でも購入可能。
その他、全国の科学館、博物館などで近日発売予定とのこと。
宇宙食として使用できるよう特殊な製法でレトルトパックにしているとのことでアウトドアや、備蓄用の災害食などにも重宝しそうだ。