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エッチなイラストを見てから座禅体験...だと? 京都のお寺が実施する「煩悩展」が斬新すぎる

福田 週人

福田 週人

2024.03.28 11:01
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「節せず恣にせず(せっせずほしいままにせず)」

では、イベントではどのように煩悩と向き合っていくのか? 記者の質問に、小坂さんは3つの観点から当日の大まかな流れを説明してくれた。

まず1つ目は「性」。

まず、けそシロウさんの絵を起点に、自分たちの性的欲求を何が刺激し、それに対して自分たちがどう反応するか、考察する。

「欲求が煩悩へと変わるその境い目を考えることで、煩悩の正体や生じる仕組みについて知るのです」(小坂さん)

その後、座禅体験を通じて、今度はその煩悩を手放していく感覚を養う。

座禅中には様々な思いが湧き上がってくる。それらを肯定も否定もせず、縛られることもないように、「横に置いておく」ことを練習する。それが「(煩悩を)手放す」という感覚につながっていくという。

2つ目の煩悩は「食」。

精進料理を食べて、「命をいただく」ということについて、あらためて考える。それにより、食にまつわる煩悩とのつきあい方を思索していく。

「大事なことは『節せず恣にせず(せっせずほしいままにせず)』です」(小坂さん)

「食べること」に罪悪感を持つこともなく、同時に命に丁寧に向き合うことの大切さを知ることが目的だという。

3つ目の「眠」では、睡眠にまつわる悩みと向き合っていく。

「快適な睡眠は結構難しいものです。現代人の在り様とすれば、寝すぎて困るというよりは眠れなくて困るというものの方が多いのではないでしょうか」(小坂さん)

そこで、座ってではなく、寝た状態になって、座禅と同じ要領で「寝たい」「寝られない」「寝なきゃならない」などの睡眠にまつわる様々な思いをそのまま大事にしながら、それらを少しずつ手放していく。そうすることで、参加者に心身の休まる感覚を知ってもらうという。

画像は再掲
画像は再掲

人間が生きていく以上は煩悩や欲求が絶えることはない。それらを「断ってしまおう」「消滅させねば」と思うと、それ自体が苦しみになってしまう、と小坂さん。

「(参加者には)我が身に生じる煩悩、それをそのままに大事にしながら振り回されることもないというところ、すなわち『手放す』というところを経験してもらえればと思います」(小坂さん)

自らの内なる煩悩に悩んでいるという読者の皆さんは、このイベントをきっかけに自分の欲求と向き合ってみるのも良いかもしれない。

座禅体験は1回1時間を予定。精進料理体験は完全予約制(予約期間は28日12時まで、1人2500円)。

詳細は白糸取材公式サイトへ。

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