看板犬の「お見送り」まで付いて素泊まり3500円 格安だけど豊かな温泉宿が青森にあった
2024.03.05 15:00
看板犬だけじゃない! 温泉宿・南部屋の魅力
さて、温泉民宿「南部屋」の第一のおすすめは、やはり温泉だ。
加温・加水・循環・消毒を一切行わない"湯使い"にこだわった、源泉100%かけ流しの湯。温泉成分の凝縮した「湯の花」をそのまま浴槽に注ぎ入れているため、より濃い温泉が楽しめるという。
温泉好きには充分満足してもらえるはず、と田村さんは自信を持って断言した。
南部屋に訪れる客の2~3割は、インバウンド。台湾、香港、東南アジアの個人客が多く、欧米人も増えてきた。八戸や十和田市でレンタカーを借りて、十和田湖や奥入瀬渓流を周遊する人が多い(冬場も、除雪は行き届いているらしい)。
秋の紅葉シーズンは、5割近くがインバウンド客ということもあるそうだ。「ふとんはセルフで敷いていただいています」と、元ツアコンの田村さんはさりげなく語る。
夕食は、車で十和田市へ出かける人もいるが、温泉民宿「南部屋」でも美味しい食事を提供している。ニジマスやホタテなど青森県産の魚、地野菜、山菜など。南部地方の郷土料理「せんべい汁」を出すこともある。
料金は、冬季(11月1日〜4月24日)素泊まり大人3500円、2食付き6400円だ。格安すぎないかと尋ねると、「もともと、この料金でやってきましたから」と答えた。
「料金は可能な限り変更しない方針です」(田村さん)
奥入瀬渓流、十和田湖の自然を楽しんだ後、地元食材をふんだんに使った食事と、濃い温泉でじっくり温まる。そして、2匹の看板犬に見送ってもらう。
高級旅館とはまた一味違う、豊かで贅沢な時間を味わえそうだ。