「交通量の多い場所で、通り過ぎる車を見つめる車いすの男。車道に出ていて危ないので声をかけると...」(東京都・50代女性)
私と縁があって良かった
単独でないとタクシーがすぐ止まってくれることにほっとしたのか、その人は「有難うございます」と私に告げて。開いたドアから素早くタクシーに乗り込みました。
そんな彼の姿に、「割と元気なんだなあ」とか「乗車拒否が続いてプライドが傷ついたら可哀そうに」とか、「もしかしたら彼も現役時代は立派な立場で仕事をされていたのかもしれない」なんてことを思いました。
とにかく、私と縁があって良かったです。車いすをたたんでトランクに積んでもらうと、私はその人に機嫌よく手を振り、「お気をつけて。さようなら」と伝えました。
高齢になりできなくなることが増えてくると、社会から拒絶されたように感じて悲しい気持ちになるんです。もっと我がことのように心配りのできる余裕を持ちたい。
地方の実家の母が要介護状態になってから、お年寄りを見ると手助けしたくなる私。それまでは高齢者の気持ちや体のことなど気にしたこともありませんでした。
介護をしていると見ず知らずの親切な方に数多く出会います。「ああ、日本に生まれた日本人で良かった」と思える社会を微力ながら目指しつつ、私は今日も幸せです。
誰かに聞いてもらいたい「親切自慢」、聞かせて!
Jタウンネットでは読者の皆様の「感謝してもらえて嬉しかったこと」を募集している。
読者投稿フォームもしくはメール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(誰にどんな親切をしたのか、どんな反応が返ってきたかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)