シカトできない?シカたない? 稚内には「天然の障害物」が毎日勝手に現れるパークゴルフ場が存在した
2023年7月27日、ツイッターに次のような写真が投稿され、話題となっている。
どうやらゴルフ場のようだが、コース上には何頭もの鹿がいるではないか。ツイートにはこんなコメントも添えられている。
「稚内レベルになるとゴルフコース上にも奴らが出没するので、天然の障害物を回避する高度なショットが要求されます」
稚内にあるゴルフ場らしいが、"天然の障害物"を配したなかなかの難コースのようだ。「しろまる最北日記」(@Asuka_Shiromaru)さんが投稿したツイートには、2万8000件を超える「いいね」(7月31日現在)が付けられ、こんな声も寄せられている。
「毎日コース状況変わって楽しそう」
「しかも予測不能な移動式の障害物」
「コレではシカト出来ないですね」
「これはシカたがない」
いったいどんなゴルフ場なのか? Jタウンネット記者は、投稿者「しろまる最北日記」さんと、話題のゴルフ場を取材した。
野生のエゾシカが30頭から40頭
しろまる最北日記さんによると、写真は7月22日の午後15時ころ、「稚内市ノシャップパークゴルフ場」で撮影した。パークゴルフとは、専用のクラブとボールを用いて行う、ゴルフに似たスポーツだ。
稚内の最西端、宗谷海峡に突き出す「ノシャップ岬」付近は市内でも非常に鹿が多い場所で、野生動物の撮影スポットとしての認識は以前からあったという。
「週末で多くの方がプレイに勤しむ中、全く動じずにコース上を闊歩する鹿たちが微笑ましかったです。たまに打球音に驚く鹿も見受けられました」(「しろまる最北日記」さん)
次にJタウンネット記者は、「稚内市ノシャップパークゴルフ場」に電話取材した。
電話取材に応じた「稚内市ノシャップパークゴルフ場」のスタッフはこう語った。
「あの鹿は野生のエゾシカで、ノシャップ公園の山の方から毎日15時から16時ころ、群れをなしてやってきます。多いときは30頭から40頭。パークゴルフ場の草を食べに来るようです。人に慣れているせいか、追い払ってもすぐに戻って来ます。人に危害を及ぼすことはないのですが、糞には困っています」(稚内市ノシャップパークゴルフ場」担当者)
秋になると、オス鹿は角が大きくなり、オス同士でケンカを始めることもあるので、要注意だという。ただし人に向かって来ることは、めったにないそうだ。
パークゴルフ場の利用料は、1日券が200円。クラブの貸出は100円。1日わずか300円で、たっぷり楽しめる。
エゾシカという天然の障害物を避けながら、パークゴルフ三昧の夏休みも、いいかもしれないなあ。