武器のようなヴィジュアルで「傘の武器化」を回避せよ! 背後の人に刺さらない「アンブレラホルスター」が画期的
前の人が水平に持っていた傘の先端が、自分の体に当たりそうになった──そんな経験、ないだろうか。
そろそろ梅雨も到来し、傘を携帯することが多くなる時期。事故が起こらないよう、傘の持ち方には十分に気を付けたい。そんな時にもってこいなアイテムが、ツイッター上で注目を集めている。
こちらは、東京都在住のツイッターユーザー・山葵(@wwwwwwww8)さんが、2023年6月3日に投稿した写真。一本のビニール傘......の留め具の部分に、銃火器のトリガーのようなパーツがくっついている。一気に武器っぽい見た目になって、なんだかカッコいい!
銃火器を携帯するときのように、トリガー部分を握り地面に垂直に持てば、後ろの人に先端が当たってしまうこともなさそうだ。
安全性と遊び心を兼ね備えた「アンブレラホルスター」に、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。
「ふつうにカッコいいしこういうのがほしかったw」
「今すぐ特許申請をした方が良いかと」
「降ってない時に持ち手を持つと手を少し上げないといけないけど、真ん中を持つと傘先が後ろにいって危ない。これなら手を下ろしても傘先が少し前を向くから安全だし、先端を地面に付けないで済むのがいい」
Jタウンネット記者は5日、制作者の山葵さんに詳しい話を聞いた。
「日常使いを推奨しています」
山葵さんの職業は、映像作品の衣装・小道具やテーマパークの装飾品制作などを行う「特殊造形屋」。「アンブレラホルスター」は2021年5月に自宅の工房で作ったものだ。
「傘を銃に見立てる、という誰もが思い付くコトにもう一段『面白い』を付け足したくて、『こういうものがあれば欲しいな』と思っていました。
加えて、閉じている時の傘が持ちにくいという悩みや、水平持ちをすることで起こりうる問題を解消したいという思いもあり、開発するに至りました」(山葵さん)
その後、「せっかく面白いものを作ったのだから皆にも共有したい」と考え、「アンブレラホルスター」を量産し商品として販売することにしたという。
制作は、ますシリコンで型を取ったのち、レジンを使って複製していく。フィギュア制作と同様の工法だという。当初は大量生産を見据えて3Dプリンターを使う方法も考えていたものの、資金面や販路などの問題などを鑑みた結果、量産は難しいと判断。手作りによる小規模な生産に留めることになった。
2023年6月現在では販売や再生産の予定は立っていないものの、今後も再販を検討していくとのことだ。
「ミリタリー要素を抜きにしても使いやすいと思っているので、面白ガジェットではなく日常使いを推奨しています。梅雨の季節になると傘の利用が増え、それに伴う事故も増えるので、多くの人に傘の使い方を考えてもらえたらなと思います」(山葵さん)