シュートを決めて未来を掴め! 甲府・穴切大神社で「サッカー運試し」に挑戦してみた結果...
山梨に、サッカーで運試しができる神社があるらしい。
風変りな寺院には目がないJタウンネット記者はそんな噂を聞きつけて、甲府市の「穴切大神社」を訪れた。
そして、見つけたのがこれである。
木で作られたゴールには青いパネルが乗せてあって、3本足の黒い鳥が描かれている。日本サッカー協会のシンボルマークにも使われている八咫烏 だ。そしてその両脇には、こんな言葉が。
「ラッキーゴール」
「神さまを信じてしっかり汗かこう」
神さまとサッカーに何の関係があるのかはよくわからないが、せっかく来たのでやってみることにした。
Jリーガーでも難しい!?
境内には詳しいやり方が書かれてた看板などがなかったので、記者は穴切大神社の宮司・秋山忠也さんに聞いた。
まず神前にお参りして成功をお祈りする。その後、ゴールに向かって3回シュートする。
ボールがゴールの中にぶら下がっている札に当たれば20~30点、かごに入れば50点が加算。3回蹴った合計得点が高ければ、願いごとが叶う可能性が高くなるという(理屈は不明だが)。
以前は運試しの方法を記載した看板を設置していたが、現在は撤去中。新たに作り直すことを検討しているという。ただ、撤去したせいで詳しいルールや、どの札が何点だったのかを秋山さんが忘れてしまっているそうだ。
サッカー経験皆無の記者は3回蹴って、1回「就職成就」の札に当たっただけ。すでに就職しているうえに、得点は高くても30点という、散々な結果になってしまった。
「サッカーが得意な人が圧倒的に有利じゃないか......」と思ったのだが、過去にJ2・ヴァンフォーレ甲府の選手もラッキーゴールを試したことがあって、その際は最高得点である50点のかごになかなか入らず苦戦をしていたそう。Jリーガーでも難しいとなれば、本当に技術ではなく「運」が重要なのかもしれない。
「参拝者が少ない神社」だったけど...
秋山さんは「ラッキーゴール」を作った理由について、「子供たちが神社に来てもらうきっかけになってほしかった」と語る。
「私が宮司に就任した2013年ごろ、穴切大神社は境内の整備も進んでいなくて参拝者が少ない神社でした。
参拝者を増やすため駐車場や樹木の整備をして、それから子供たちにも参拝してもらおうとラッキーゴールも作りました」(秋山さん)
14年のブラジルでのFIFAワールドカップを控え、サッカー熱が上がっていく中、サッカー要素を取り入れた運試しを作れば子供たちも参拝してくれるかもしれない――そんな秋山さんの狙いはずばり的中。設置当時はメディアにも取り上げられ、子供たちはもちろん、大人にも注目されるスポットになった。
そして約10年たった今ではすっかり定着し、神社は地元の子供たちに愛されるようになっている。
「マイボールを持参して挑戦している子もいます」(秋山さん)
ラッキーゴールによって育ったJリーガーが登場する......なんて未来もあるかもしれない。