「転ぶと来世で猫になる階段」が東大寺にあるらしい 本当なの?寺務所に聞く
小学校の国語の授業で「三年とうげ」という物語を読んだのを覚えている人もいるだろう。
そこで転ぶとその後3年間しか生きることが出来ない坂にまつわる民話だ。この話は朝鮮半島に伝わるものだが、日本には、次のような言い伝えがある場所が存在している。
「この石段で転ぶと、来世は猫になる」
その名も「猫段」。奈良の大仏で知られる東大寺・大仏殿の東にある。
2023年2月22日、猫の日。JR東海によるキャンペーン「いざいざ奈良」のツイッター公式アカウント (@nara_cjr)はこの奇妙な言い伝えを紹介。見た人からは、こんな声が寄せられていた。
「是非転んで来世は猫になりたい」
「知らなかった...!猫になりたいからここは意気込んで転ぶしかない...!笑」
「上から下まで転げ落ちてなるはやで猫になりたい」
本当に猫になれるの?
来世はのんびりきままな猫生を謳歌したい――転びたいという気持ちは、Jタウンネット記者にも痛いほどわかる。
ということで、猫段で転んで来世で猫になれた人がいるの? 記者が東大寺に問い合わせたところ、職員はこう答えた。
「存じません」
......まあ、そりゃそうか。猫に「あなたは前世、猫段で転びましたか?」と聞いたって答えは返ってこないもの。
では、なぜこの場所に 「転ぶと猫になる」なんて言い伝えができたのか? その理由はわからないという。
「雨の日などは滑りやすいので、足元に注意するよう促すためのものかもしれません」(東大寺)
猫のように謎多き「猫段」。その言い伝えが真実かどうかは、猫のみぞ知る。