「夫と別れ、ベビーカーを押して乗った夜の電車。静まりかえった車内でギャン泣きし始めた娘に、若いカップルが...」(栃木県・30代女性)
静かな車内で娘はウトウト。しかし...
幸い電車はあまり混んでおらず、車内はシーンと静まり返っていました。娘もいつも通りベビーカーの上でウトウトしており、すぐにでも眠りそうでした。
しかし、目的の駅まであと15分くらいという時に急にぐずり始め、だんだん泣き声が大きくなっていきます。焦った私はおもちゃやジュースで気を紛らわそうとしますが、眠くておっぱいが欲しい娘は見向きもしません。
いつもなら準備している抱っこ紐は、「夫と2人だからどちらかがベビーカー持てばいいだろう」と持ってきていませんでした。
揺れる車内で抱っこは不安でしたが、泣き止ませたい一心で娘を抱き上げ小声で話しかけ続けました。
なかなか泣き止まない赤ん坊の声は、疲れた大人の耳には耐え難いものです。周りの方にすみません、すみませんと頭を下げたものの、いたたまれなくて心が痛みました。
近くのビジネススーツを着た男性がチッと舌打ちし、「うるせえなぁ」と呟き、いよいよ私まで涙が溢れそうになりました。駅に着くまでの時間が永遠に続くかのように感じられました。