「居なくなった母を探して家を飛び出した私。夜の繁華街の真ん中で、出会った年上のお兄さんたちに...」(沖縄県・30代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Aさん(沖縄県・30代女性)
目が覚めたら、母がいない......。母親と2人暮らしだったAさんは小学3年生のある夜、そんな経験をした。
彼女は家を飛び出し、繁華街へ。しかし、夜の街は昼間と印象が違い、迷子になってしまった。
<Aさんの体験談>
小学校3年生の時のことです。当時、私は母と2人暮らしをしていて、母は私を育てるために昼も夜も働いていました。
ある日22時頃に目が覚めた私は、母が家にいないことに気づいたのです。
「こんなところに1人で...」
なぜか「外に出たら見つかるかもしれない」と思った私は、家を飛び出しました。
家があるのは繁華街のすぐそば。でも、夜の繁華街に出たのはその日が初めてでした。
昼間とはかなり印象が違っていたせいか、家からすぐ近くなのに迷子に。
母を見つけるどころか、帰り方もわからなくなってしまいました。
私は繁華街のど真ん中を、泣きながら歩きました。すると、自転車に乗った男子高校生に声をかけられたのです。
「大丈夫? こんなところに1人でどうしたの?」
ずっと言いたいと思っていた
泣きながら「家の帰り方がわからない」と言った私に、お兄さんたちは「住所言える?」と尋ねます。でも、住所の記憶も曖昧。
すると今度は「家の近くに何がある?」と聞かれて、「中華料理屋」と答えると、一緒に探してくれることに。
しばらくして、中華料理屋が見つかりました。お兄さんたちに「ここ!」と伝えると、彼らはこう言いました。
「家の中に入るまで見守ってるからいきな」
私はそこで大したお礼も言わず、走って家に帰ってしまいました。
大人になった今でも、あのとき言えなかったお礼を言いたいとずっと思っています。
本当に本当にありがとうございました。
もしあのときのお兄さんたちが、この記事を見てくれていたら嬉しいです。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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