激辛カップ麺でおなじみ「辛辛魚」が、温冷2つの「まぜそば」に 辛さはいかほど?食べ比べてみた!
マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界
第八十九回 ローソン「麺処井の庄」監修の「冷し辛辛魚まぜそば」と「辛辛魚まぜそば」
文・写真:オサーン
カップ麺ブロガーのオサーンです。
「ご当地カップ麺」の連載の第八十九回目となる今回は、ローソンのお弁当コーナーに並ぶ「麺処井の庄」監修の2品、「冷し辛辛魚まぜそば」と「辛辛魚まぜそば」をレビューします。
今回レビューする2品は、どちらも東京・石神井公園にある人気ラーメン店、「麺処井の庄」が監修するチルド麺です。
カップ麺でも人気の「辛辛魚」
「麺処井の庄」の看板メニューは激辛で魚介をガッツリ効かせた「辛辛魚らーめん」と「辛辛魚つけめん」。今回レビューするチルド麺2品も「辛辛魚」を冠したお店の看板メニューから派生した商品です。
「辛辛魚らーめん」はカップ麺としても大定番。寿がきや食品の「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」は、毎年冬シーズンに新商品が発売され、2022年でなんと14回目の登場となりました。
激辛カップ麺の代名詞的な存在で、セブン-イレブンで毎年夏シーズンに発売される「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」とともに、翼くんと岬くんにも匹敵する激辛カップ麺の2トップです。
激辛であることに加え、「辛辛魚」は濃厚な魚粉、「北極」は強烈なニンニクという大きな武器があることが、ロングセラーとなっている秘訣ではないでしょうか。
また、「辛辛魚」はローソンからレンジ麺としても数度登場しています。
カップ麺のような激辛ではなかったものの、豚骨の濃さや具のボリュームでカップ麺とは差別化ができており、「辛辛魚」の魅力を発見できる商品でした。
今回のまぜそば2品は果たしてどうでしょうか。
「特製辛辛魚玉」が唸る!「冷し辛辛魚まぜそば」
まずは、「冷し辛辛魚まぜそば」。
お湯かけもレンジも必要ない、お手軽な一杯です。
魚粉や辛味を加えた豚骨醤油味のスープに、コシのある中太の麺と、チャーシュー、メンマ、もやし、ねぎ、刻み玉ねぎ、粗挽き唐辛子などが合わせられています。
チャーシューが3枚も入っている上に野菜類も充実しており、カップ麺ではなかなか実現できない豪華さ。
お店やカップ麺に比べると魚介の風味がおとなしめで、豚骨が前面に出てくるバランスとなっています。
辛さもカップ麺ほどでではないものの、以前のレンジ麺よりはだいぶ辛く、激辛好きは満足できる&苦手な人は手を出さない方が良いレベルです。
この商品の大きな特徴が、唐辛子と魚粉をごま油で固めた「特製辛辛魚玉」。
お店のラーメンやカップ麺に入っている「辛辛魚粉」に代わるもので、これを溶かしていくことで魚介感や辛味が増し、ごま油の香ばしさもほんのり感じられます。
塩気はもう少し抑えてもらいたいほどの強さでしたが、冷えたもやしや刻み玉ねぎに清涼感があり、夏らしく爽やかです。
二郎系を彷彿とさせるボリューム「辛辛魚まぜそば」
続いては「辛辛魚まぜそば」。こちらは加熱調理するレンジ麺となっています。
看板メニューである「辛辛魚らーめん」や「辛辛魚つけめん」ほど評判を聞くわけではないですが、一度カップ麺化もされている人気メニューです。
魚粉や唐辛子がたくさん入った豚骨醤油味のスープに、大盛の麺と、チャーシュー2枚、キャベツやもやし、そしてフライドガーリックなどが合わせられています。
「冷し辛辛魚まぜそば」よりチャーシューが1枚少ないものの、それでも大ボリュームで、かなりの具だくさん。
麺も大盛で、麺量の多い二郎系のレンジ麺と同等の量が入っています。
具のキャベツやもやし、そしてフライドガーリックが入っていることを含めると、「二郎インスパイア」の「辛辛魚」と言っても良いかもしれません。
上に乗った卵黄を加工したペーストが、辛さをマイルドに。カップ麺や「冷し辛辛魚まぜそば」と比べると、おとなしい辛さで少々物足りません。
一方で、豚骨や魚介の風味は力強く、濃厚さにかけては両者を大きく引き離しています。卵黄ペーストのおかげでスープに加わるコクも、その濃厚さを下支えしていました。
コンビニのレンジ麺は軒並み500円を超え、コスパが良いものが多いとは言えませんが、その中にあって、「辛辛魚まぜそば」の麺量、具のボリューム、そして豚骨や魚介の濃厚さには目を見張る物があり、コスパ抜群です。
「辛辛魚」のスナック菓子も食べてみた!
余談ですが「辛辛魚つけめん」はスナック菓子化され、東ハトの「暴君ハバネロ 辛辛魚つけめん味」という商品としてコンビニで売られています。
「暴君ハバネロ」は言わずと知れた激辛スナックの代名詞で、菓子業界はおろか、世の激辛ブームを牽引した存在とも言われます。
その「暴君ハバネロ」と我らが「辛辛魚」の強力タッグに期待は高まるばかり。
メーカーが設定する「辛さの目安」を見ると、通常の「暴君ハバネロ」は「5」なのに対し、「辛辛魚つけめん味」はなんと「10」!!
ある程度の辛さを覚悟して食べる必要がありそうです。
唐辛子に加え、魚介風味が強く感じられます。「辛さの目安」は「10」ですが、カップ麺の辛さに慣れているとそれほど辛いとは感じません。
というのも、カップ麺は他の食品と比べても特に辛いことが多いので、同じ感覚で身構えながら他の食品を食べた場合、実は拍子抜けすることが多いのです。
カップ麺で慣れていると物足りない辛さですが、「暴君ハバネロ」に魚介風味が強く効いているというのはとても新鮮で、あまり辛くなくてもすごくおいしいです。
「ポテコ」とか「なげわ」でも、魚介醤油味とかあったら良さそうですね。
「辛辛魚」はカップ麺だけではない
「麺処井の庄」の看板メニューにして激辛カップ麺の代名詞「辛辛魚」。
その「辛辛魚」のコンビニ麺2品を食べましたが、いずれも辛さの面ではカップ麺には及ばないものの、「冷し辛辛魚まぜそば」には夏らしい爽やかさ、「辛辛魚まぜそば」には濃厚な豚骨や魚介という強みがありました。
特に「辛辛魚まぜそば」には濃厚さの他にも麺や具のボリュームという大きな武器もあり、「辛辛魚」はカップ麺だけではないという印象を強く持つ一杯でした。