懐かしのあの町に、今年もまだ帰れないから... とあるモデラーが作った「漁港のジオラマ」がエモすぎる
コロナで帰省できないから...
「普段は好き勝手にジオラマを作っております」と語るジュニアさん。話題のジオラマは22年の8月7日に作ったもので、モデルは帰省先である山口県荻市の漁師町だという。
「毎年夏は山口県に帰省するのが恒例だったものの、コロナの影響で今年も帰るのは厳しく、気分だけでもあの漁港の町ののんびりとした雰囲気を味わいたくて製作しました」(ジュニアさん)
制作にあたっては、まず3Dソフトを用いて地形を作成し、3Dプリンタを活用して成形。ジュニアさんにとってこれは新たな試みで、手作業で作る際に生じるわずかな歪みやズレを解消することに成功したという。
また、コンクリートの凹凸はアクリル系の画材を塗って再現し、海面は工作系樹脂であるクリアレジンを着色して流し込んだ。クリアレジンの素材の特性上、「気泡や不純物が入らないように苦労しました」と語ったジュニアさん。その甲斐あって透明感が高く厚みのある水が表現できたという。
また、こだわったのは質感の再現度の高さだけではない。
「よく見ると海中を魚が泳いでそれを目で追う猫ちゃんなどちょっとしたストーリー性を盛り込んでいます」
とジュニアさん。改めて作品を見ると、透き通った鮮やかな水中に何匹もの魚が泳ぎ、猫さんの視線も確かにそちらに向けられていることが分かる。
なお、ジュニアさんの懐かしの港町は「作品のような漁師町だったので猫も多くのんびりとしております」とのこと。猫さんも、思い出の風景の一部だったというわけだ。
この作品が多くの人の胸を打ったのは、ジュニアさんの思いがぎゅっと詰まっていたからかもしれない。