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異色のガチャ「おじいちゃんのクソどうでもいい豆知識メモ」に反響 ガチャの「前提」覆す人気シリーズ が生まれた理由

藤本 仁

藤本 仁

2022.08.03 11:00
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「こんなん見てしまって、引かん人おる?!?!?!?!?」

そんな叫びと共に紹介されたガチャガチャが、ツイッターで注目を集めている。一体、どんな景品が出てくるガチャかと言うと......

もし見かけたら絶対に引くこと間違いなし(写真はピタぱん@pitapan2525 さん提供)
もし見かけたら絶対に引くこと間違いなし(写真はピタぱん@pitapan2525 さん提供)

「おじいちゃんのクソどうでもいい豆知識メモ」である。

6人のおじいちゃんが「人生や日常生活で、気になった雑学を書き留めた」ものらしい。しかも「本当に一枚一枚手書き」。

この衝撃的すぎるガチャは、ツイッターユーザーのピタぱん(@pitapan2525)さんによる 2022年7月13日のツイートをきっかけに注目を集めた。投稿には26日時点で2万4000件のリツイート、10万件を超えるいいねが寄せられ、

「予想以上に手書きで笑ったwwwwwwww」
「ガチャガチャにこんなのあるの⁉️⁉️手書きメモ✍️すごい‼️」
「ちょっと引きたいんだがどこにあるの?wwww」
「二百円でこんなに笑えて知識も得られて幸せ過ぎる」

などと話題になっている。

おじいちゃんのクソどうでもいい豆知識って、どんなモノなんだろう。そしてそのメモは、まさか写真のおじいちゃんたちがペンを走らせまくって量産しているのか......!?

「いちろうおじいちゃん可愛すぎる、、。もう、ファンです」

25日、記者はまず投稿者・ピタぱん(@pitapan2525)さんを取材。問題のガチャガチャを見つけたのは7月13日、川崎駅前のヨドバシカメラのガチャガチャコーナーだったという。

まず見つけたのは「おじいちゃんのクソどうでもいい豆知識メモ」ガチャ......ではなく、同じく手書きの「おかあさんの秘伝カレーレシピ 2」だった。

「一枚一枚手書きってなに??って事が気になったのと同時に、色んな家庭のカレーが楽しめるだと?と興味本位で気付いた頃には 200 円を投下してました」と語るピタぱんさん。

ガチャの結果「神谷家のコーンポタージュ―カレー」のレシピを引いた後、隣に目を向け、そこで見つけたのが「おじいちゃんのクソどうでもいい豆知識メモ」。

「一枚一枚手書きシリーズ、複数台おいてることあんの?和みそうだしめっちゃ面白いやんこれ」

と再びガチャを回すと、「いちろうの豆知識」が転がり出てきたという。

ピタぱんさん「いちろう引いた───────」(写真はピタぱんさん@pitapan2525 提供)
ピタぱんさん「いちろう引いた───────」(写真はピタぱんさん@pitapan2525 提供)

「枝豆が成長すると大豆になる」「石油を運ぶタンカー。空の時は海水を入れている」――メモにはガチャガチャのタイトルに偽りない絶妙な「クソどうでもいい豆知識」。

ピタぱんさんはその内容について、「私のツイートを見て他の方も言ってたんですが、豆知識だけに『豆』にまつわる知識も入れてきてるんですね。そのお茶目さと、メモの最後『まあ知らんでも困らんけどな』の一言にやられました。いちろうおじいちゃん可愛すぎる、、。もう、ファンです」と語っている。

なお、「おかあさんの秘伝カレーレシピ2」で当たった「神谷家のコーンポタージュ―カレー」は実際に調理して食べてみたそう。

家族にも好評で完食したという(写真はピタぱん@pitapan2525 さん提供)
家族にも好評で完食したという(写真はピタぱん@pitapan2525 さん提供)

見るからにおいしそうな見た目のカレーだが肝心の味については、

「めちゃくちゃ美味しかったです!!え?ほんとにコンポタ入ってるん、、?ってくらい違和感なく食べれました。いつも食べるカレーに比べ、とってもまろやかで甘くなっていました」

と満足気だった。

沢山のおじいちゃんから豆知識を集め...

手書きメモガチャは引いた人を見事に楽しませているようだが、そもそもコレは一体なんだのだろう。

Jタウンネット記者は7月22日、販売元・ウルトラニュープランニング(本社:東京都豊島区)を通して、企画チーム「マサ最高」のマサ一号さんに詳しい話を聞いた。

マサ一号さんによると、ガチャガチャの世界で「当たり」を狙うのであれば、景品はフィギュア等が望ましい。しかし、フィギュアを作るには知識・コスト・手間がかかってしまう。

そんな前提がある中で、マサ最高がメーカーから求められたのは「小ロットでも対応出来て、手離れの良い商品企画」。そこで「手書きシリーズ」を提案したところ、採用に至った。

そこから「ネタ」を何にするか検討した際、家庭の料理レシピは世の中にそれほどでてきていないため、深堀りしていけば面白いと判断。そこでだれもが知っていて、おいしく作りやすい「カレー」のレシピに着目し、おかあさんの秘伝カレーレシピが誕生したという。

当時業界的にはガチャガチャでの「手書き」はそんなに売れないだろうという認識があった中、SNS 上でバズり、その後間髪入れずに出した弾も続々と話題に。そして第 6 弾として生まれたのが激動の時代を生き抜き、社会に貢献してきたおじいちゃんたちの知識をメモにした「おじいちゃんのクソどうでもいい豆知識メモ」だった。

ちなみに 6 人の選ばれしおじいちゃんの選定基準については、「沢山のおじいちゃんから豆知識を集め、思い込みや偏見の無いエピソードを語ってくれた方を選出し、6 名に絞りました」とのことだ。

「コピーは一切せず、すべて手書きです」

さて......。気になるのは、この「おじいちゃんのクソどうでもいい豆知識メモ」を誰が「手書き」しているか、だ。ガチャガチャの景品になるような膨大な数の手書きメモを、一枚一枚量産するのは大変ではないだろうか。

文字数も結構あるし...(画像は再掲、編集部でトリミング)
文字数も結構あるし...(画像は再掲、編集部でトリミング)

マサ 1 号さんに「手書きメモの真実」を聞くと、こう語った。

「方針としてコピーは一切せず、すべて手書きです。 ベースはおじいちゃんに書いてもらっているが、筆跡が似ている方に制作して頂いています」

おじいちゃん自身の手ではなかったが、本当に手書きだった。メモを書いた皆さん、お疲れ様です......!

なお、おじいちゃんの豆知識メモガチャがツイッター上で多くの注目を集めたことについて、マサ一号さんは

「カレーレシピ第一弾や、やさしい手紙やイケメンからの手紙、かわいい子からの手紙などでもツイッター 上で反響があり、見て頂いてありがたいですね。 自分たちが考えて商品化し世の中に出した後、それをみなさんが手に取って笑ってくれたらいいなと思っています。(おじいちゃんの豆知識メモに関しても、)きっと狙い通り笑ってくれただろうな」

と語っている。

ガチャガチャ内の景品は 1 台につき 50 個で、売り切れた時点で終了。基本的には追加はないという。

大人気の「手書きシリーズ」を見かけたときは、一期一会だと思って回してみてはいかがだろうか。

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