来る日も来る日も「焼いてます!」 とあるタコ焼き屋さんのインスタが、Twitter映えしすぎると話題
焼き上げた「たこ焼き」を、来る日も来る日も、ただひたすらアップし続けているインスタグラムが、いま話題となっている。下が、その画像だ。
おびただしい数のたこ焼き! 2022年6月1日、あるツイッターユーザーがその異様な光景を投稿したところ、19万8000件(6日夕現在)を超えるいいねが集まり、こんな声が寄せられている。
「無数のたこ焼きで 食欲を誘ってきやがる......」
「頭の中がたこ焼きでいっぱいになって、仕事が手に付かんやないかーい」
「たこ焼きが食べたくなる催眠術の画像」
「AIに学習でもさせてるのかと思いました笑」
「インスタ映えじゃくTwitter映えだ」
このインスタグラムは大阪府高槻市にある「100円たこ焼き」というお店のもの。
画像を見た人達の中には、思わずたこ焼きを食べたくなっている人もかなり多い。抜群の宣伝になっているようだが......なぜ、こんなことを始めたのか?
Jタウンネット記者は、同店店長の「たこやき先生かわひースーパーローカルクリエーター」(@kawahiii)さん(以下、かわひーさん)を取材した。
「営業してます」の看板代わりのインスタ投稿
店のインスタが突如バズったことについて、かわひーさんは「うちの店が20万イイネ...だと...?みたいな感じです。ドキドキしました」と語る。
そもそもは、開店してることがわかるように、営業日には毎日インスタに投稿していたのだという。「営業してます」の看板代わりだったようだ。
そのうち「どうせならなんとなく面白いかなと思って毎日たこ焼きの写真をアップしてました」とのこと。
投稿を遡ってみると、かつてはソースも青のりもマヨネーズもかかった、完成していた状態の写真がアップされていたこともある。しかし、2021年10月9日以降は、ほとんどが焼いている途中のたこ焼きを真上からとった写真だ。
「おもしろい」と思って続けてきた34週間の積み重ねが実を結び、見事バズった店長・かわひーさんの企み。
SNSでの大反響については、「自分がコッソリ面白いと思ってやっていたことを面白がってくれる人がこんなにいるんだと思いました」と、ちょっぴり嬉しそうに語った。
地域の子供達を見守る、温かい眼差し
一躍注目を集めた「100円たこ焼き 高槻川西町」があるのは、小学校の横。子供たちがたくさんやってくるという。
「『地域に雑談できる場所があればどんなことがおこるかなあ』と思いつきで始めたお店です」
「現在は子どもたちが宿題をしたり、待ち合わせに使ったり、色んなことが日々おこってます。大人の人も来てくれてちょこっと話して帰っていく、いわゆる地域のお店です。コンビニでは隣に並んでる人と会話することがないけど、うちぐらいの店のサイズだと会話が生まれることもあって面白いなと思います」 (かわひーさん)
かわひーさんはなんと、現役の教師でもある。かつて公立の中学校で6年間教諭を務めていたことがあり、現在も午前中は通信制高校で非常勤の数学教師を続けながら、午後はたこ焼き屋さんの店長に。
そんな彼の店だからか、地域の子供たちを見守る眼差しは、温かい。
「『たこやきチケット』という制度があり、大人が購入したチケットをお店に置いておくと、子どもたちがそれを使って一日一回無料で100円分たこ焼きを食べられる。という制度があります。 店舗だけでなくオンラインでも購入することができます」
「最近noteで100円たこやき公式サポーターという形で、毎月支援できる制度も導入しました。『オンラインを通じて見たこともない地域の子どもたちにたこ焼きを奢れる』という制度がなんかわからんけど面白いなと思った人はぜひ参加してほしいです」(かわひーさん)
目下、「たこやきチケット」の公式サポーターになってくれる人を募集中だという。大阪付近在住の方、一度訪ねてみてはいかが。
オンラインのみでの参加も可能なので、こんなローカルな試みに関心を持つ人、応援したい人も、ぜひどうぞ。