しいたけ惣菜に「マッシュルーム婦人」、甘酒に「むちゃン」 何がどうしてこうなった?センスが独特すぎる食品メーカーを直撃
一体なぜこのデザインになったのか――そんな疑問を持ってしまう不思議なパッケージがツイッター上で話題を集めている。
こちらは、兵庫県たつの市に本社を置く食品メーカー・ブンセンが発売している「うま味しいたけ」という商品。注目したいのは、右下に描かれている婦人のイラストだ。
「マッシュルーム婦人」
そう名付けられた西洋貴族のような女性と、炊いたシイタケ。どう考えても、噛み合っていない。
このパッケージは2022年2月16日にあるツイッターユーザーが投稿したことで注目を集めた。
そして、それをきっかけにブンセンのほかの商品にもスポットライトがあたることになり......。
ほかにもいた謎ネーミング婦人
マッシュルーム婦人が描かれた「うま味しいたけ」と同じような袋入り総菜に、「うま味メンマ」がある。
そしてそのパッケージにも、当然のようにご婦人の姿が描かれている、
「メンマー婦人」だ。しいたけと違ってなぜか、ほぼそのままである。
さらに、甘酒のパッケージにもご婦人はいて......
「むちゃン」と書かれている。もはや、ご婦人の名前なのかどうかも定かではない。そもそも商品とネーミングの関連すらまったくわからない。
独特すぎるセンスに、頭が混乱してきたJタウンネット記者は2月18日、婦人たちにつけられた名前の由来をブンセンの総務部担当者に聞くことにした。
「感覚がマヒしている」
担当者によると、うま味しいたけとうま味メンマの現行のパッケージは2018年9月のリニューアルから採用され、そのときに婦人たちが登場したという。
「描かれているのが、中世の貴婦人のようなイラストですので、名前はカタカナのほうが合います。メンマはともかく、しいたけはカタカナにしても日本語感が出てしまいます。
調べたらしいたけは英語でマッシュルームだとわかったので、マッシュルーム婦人としました。軽い気持ちで深い意味はないんです」(担当者=以下同)
では、甘酒はどうだろうか。
「むちゃンというのは、甘酒のブランド名で深い意味はありません。音の響きで考えていますね」
ブンセンといえば、「アラ!」という海苔の佃煮をはじめ、塩ふき昆布の「塩っぺ」とほかにもユニークな名前の商品が発売されている。これらも「むちゃン」のように音の響きを重視して名付けられているそうだ。
「『アラ!』も『塩っぺ』も深い意味はなくて、商品の名前を考えた当時の専務の感性でできています。
みなさんはユニークさを感じていただいているようですが、どれもブンセンとしては通常運転のネーミングです。社員はユニークかどうか感覚がマヒしていて、ネーミングについてはあまり気にしていないです。名前よりもおいしさが大事ですから」
独特のセンスはおいしさ第一の姿勢が生んだ副産物なのかもしれない。