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桑田佳祐が通い詰めたパン屋「清月」65年の歴史に幕 店主が語る今の思い

大山 雄也

大山 雄也

2022.01.24 18:04
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神奈川県茅ヶ崎市にあるパン屋「清月(せいげつ)」が2022年7月15日をもって閉店する。

同店は1958年創業。 JR茅ヶ崎駅南口と海岸を結ぶ「雄三通り」に店を構え、60年以上にわたって営業を続けてきた。

清月(読者提供、22年1月23日撮影)
清月(読者提供、22年1月23日撮影)

地元出身のミュージシャン・サザンオールスターズの桑田佳祐さんが中学生時代に通い詰めた店として知られており、ライブ終わりに訪れるファンもいるようだ。桑田さんにちなんだ「サザン佳祐ドッグ」という商品が販売されていて、「予約しておいてライブ終わりに買いに行った」というつぶやきもツイッターに投稿されていた。

そんな桑田さんやファンに愛された名店が閉店するという情報がツイッターに流れ始めたのは、2022年1月23日頃から。そこでJタウンネット記者は24日、清月を切り盛りする高橋ツナ子さんを取材した。

高橋さんは7月15日の閉店について

「事実です。本当です」

と答えた。

桑田さんの一声で乗り越えた閉店の危機

閉店の理由について高橋さんはこう話す。

「もう疲れちゃったんです。
私は、昭和33 (1958)年の7月15日に商売を始めて、足掛け65年になるんですね。昔は浜降祭(※編注:茅ヶ崎市西浜海岸で毎年海の日に行われている祭り)がやっていた日で、私の誕生日なので7月15日に店を開けました。
今度の7月15日で開店から65年が経ちますし、私は89歳になるんです。それに主人が亡くなってちょうど15年が経ちます。
最近は疲れもありますし、私が本当にダウンして入院とかして辞めるんだったらちょっと遅いかなと。今は意思の疎通ができるので、今のうちだったらみなさんに『ありがとうね』って言えるので、そうできるうちに辞めたほうがいいのかなって考えました」

創業65年目を迎えるまさにその日に、店を閉じる清月。過去にも閉店を考えたタイミングがあったという。

「本当は主人が亡くなった時点で店をやめようかと思ったんです。だけど、(桑田)佳祐から、『火を消さないようにがんばれますか? おばちゃん』って手紙が来たんです。それで私も『かんばらなくちゃいけないのかな』って思い直したんです。そこから15年もがんばりました」(高橋さん=以下同)

高橋さんに手紙まで送った桑田さんには、閉店することを伝えたのかを聞くと、

「自然に知られると思います。私が言わなくても、すぐに知ることになると思います」

とのことだった。

最後に高橋さんは、店のファンに向けて、

「みなさんが応援してくださるので、7月15日の最後までがんばりますのでよろしくお願いします!」

と呼びかけた。

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