この発想はなかった 青ノリたっぷり「前方後円お好み焼き」に大反響
お好み焼きが好きな人は多いだろう。水に溶いた小麦粉がベースに、あとは野菜、肉、魚介類、麺類など、まさに好みの材料を使用して、鉄板の上で焼き上げる。ソース・マヨネーズ・青のりなど、自由にトッピングすればよい。自分流でつくれるのが、なんとも楽しい。
いまツイッター上で話題になっているのは、具材や味付けだけでなく「形」までお好みのスタイルにアレンジされたお好み焼きだ。
こちらは、「川口晃平 (古墳系男子)」(@ottsumakuttsu09)さんが2022年1月17日に投稿した写真。
大きな鉄板の真ん中には、丸と台形を合わせたような形のお好み焼きが乗っていて、これでもかと青のりがまぶされている。その周りを濠のように縁取っているのは、マヨネーズだろうか。
このお好み焼きに、ツイッターにはこんな声が寄せられている。
「これは!素敵すぎです」
「やりましたね」
「周りのマヨネーズがイイ味出してます」
「後の『お好みアート』の誕生であった」
「古墳の町だったら名物としてイチオシの食べ物にできるのでは?」
お好み焼きを目でも楽しむ斬新なアイデアだ。 Jタウンネット記者は、投稿者・川口晃平さんの話を聞いた。
古墳を食べた感想......「一瞬でした」
川口晃平さんはシテ方観世流の能楽師。 能面、能装束を着けて謡い舞う、古典芸能の役者さんだ。ツイート投稿のきっかけを、こう話した。
「1月30日に国立能楽堂で舞う『難波』という能の鑑賞レクチャーを頼まれまして、その帰りに参加者たちと一緒にお好み焼きに行きました。
『難波』の主人公が応神天皇、仁徳天皇に仕えていた王仁という人物でしたので、それにちなんで大仙陵古墳をかたどってみました。 前方部と後円部に、お好み焼き二枚使いました」(「「川口晃平 (古墳系男子)」さん)
古典芸能にちなんだお好み焼きへの挑戦だったわけだ。
ところで、川口さんはなぜ古墳が好きなのか。その理由を尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「子供の頃から縄文弥生文化など日本の古い物が好きだったのですが、はっきり国土にモニュメントとして現れるのが古墳だからだと思います。フォルムも好きです」(川口晃平さん)
大仙陵(だいせんりょう)古墳、または大山(だいせん)古墳は、大阪府堺市堺区大仙町にある古墳だ。超大型の前方後円墳で、その大きさは日本一。宮内庁により仁徳天皇の陵墓に定められている。
そんな古墳をかたどったお好み焼き、食べた感想はどうだったのか? 「一瞬でした(笑)。崩すのがちょっと惜しかったです」と、川口さんは答えた。