違和感が仕事しない 本栖湖畔から望む富士山に、千円札を重ねてみた結果
もし財布の中に表麺に野口英世が印刷された千円札があれば、ちょっと裏を見ていただきたい。左側に富士山の図柄があるはずだ。逆さ富士と呼ばれる光景である。
いったいこれは、どこから見た富士山なのか? そこまでこだわる人は少ないかもしれない。だが、その場所に実際に訪れてみた人もいる。
2021年12月11日、次のような写真がツイッターに投稿され、いまバズっている。
千円札にデザインされた富士山と、実際に見える富士山を比較しているようだ。ツイートには「こんなにピッタリ合うもんなんだ」というコメントが付けられているのだが、まさにそのとおり。雪の具合まで、何の違和感もないほどに馴染んでいる。
「しちょーさ」(@shicyo_sa)さんが投稿したツイートには、なんと19万8000件の「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(12月14日現在)。
この光景、いったいどこで撮影したのだろう? Jタウンネット記者は、投稿者の「しちょーさ」さんに聞いてみた。
千円紙幣裏面の富士山のもとになった「湖畔の春」とは?
投稿者「しちょーさ」さんによると、眼下に広がる湖は本栖湖。撮影したのは、2021年12月11日13時過ぎ、中ノ倉峠展望地(山梨県身延町)の大きな階段の2段目くらいから、だったという。
撮影した時の感想を聞いてみた。
「ここに来たのは、今回で2回目ですが、2回中2回とも快晴でした。中ノ倉峠展望地までは駐車場から30分ほどですが、それほど大変では無かったです。あまりにもぴったりで興奮しました。富士山はやはり雲はかかりやすいですね......逆さ富士は見れたことないですし」
さて中ノ倉峠展望地だが、身延町のホームページを見ると、「千円札のライブカメラ」という特設ページが設けられていた。そこには、「千円札の富士山とは?」と題して、次のように解説されていた。
「現在の千円札と、旧五千円札の裏面には、身延町の本栖湖畔から望む富士山の姿が描かれています。これは、ともに富士山写真家の故・岡田紅陽氏(1895年-1972年)が撮影した写真『湖畔の春』をモデルにデザインされたもの。本栖湖の湖面に映る美しい『逆さ富士』は、めったに見ることができないとても貴重な光景なのです」
千円札の富士山と、実際の富士山を「合体」させたしちょーささんのツイートにはこんな声も寄せられている。
「これはすごい! どこからやってらっしゃるんでしょう? 聖地になりそう」
「千円札聖地巡礼」
これから「聖地巡礼」をしたい人は、登山靴、防寒ウエア、車両用チェーンなど、冬季に備えた装備をくれぐれもお忘れなく。