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田舎暮らしの概念が変わるかも?鳥取県湯梨浜町のカルチャー探訪録

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「店でいちばん安いメニューを、3年間毎日頼み続けた大学生時代。そんな私にある日、店の奥さんが...」(東京都・50代男性)

大久保 歩

大久保 歩

2021.12.01 11:00
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あなたの「忘れられない味」は何だろう。

幼い頃に食べた家庭料理?それとも常連だった店のメニュー?

それがもし、もう食べられないものだとしたら――いっそう大切な味に感じられるのではないか。

忘れられない味はありますか?(画像はイメージ)

東京都在住のEさん(仮名、50代男性)からJタウンネット編集部に、大学生の頃に通ったラーメン屋にまつわる思い出が届いた。

当時、古いアパートで一人暮らししていた彼は、店でも特に安いラーメンとチャーハンを毎日交互に食べていたという。

そんな生活を続けて3年。いつものようにラーメンを注文すると、彼の食卓にある「変化」が起きた。

ラーメン300円、チャーハン350円

30年以上前、千葉県の大学に通っていた私は、古いアパートで一人暮らししていました。

そのアパートと大学のちょうど中間に、「二番館」という小さなラーメン屋さんがありました。私は毎日、昼食をそのお店で食べていました。

ラーメンが300円、チャーハンが350円。このお店で特に安いメニューです。

店でいちばん安かったのは、300円のラーメン(画像はイメージ)

くる日もくる日もこれら2つのメニューを代わりばんこに食べ続けて、3年が過ぎたある日。

ガランとしたお店のカウンター席に座り、私はいつものようにラーメンを注文しました。

ご夫婦で営まれていたこのお店の奥さんは、普段と変わらない様子で注文を受けると厨房に入り、ご主人とほんの二言三言、会話を交わしました。そして、この日もいつもと変わらないタイミングで、私の目の前にラーメンのどんぶりが運ばれてきました。

――それは300円のラーメンではなく、山ほどの具がのった広東麺でした。

「出前の注文を取り間違えちゃったから」

とろりとした餡に山盛りの具が載った、広東麺が!(画像はイメージ)

奥さんは「ごめんねー、出前の注文を取り間違えちゃったから食べて」、と。

けれどこの日、私が席に着いてから一度も、出前の注文の電話は鳴っていなかったのです。

3年間もラーメンとチャーハンしか食べられない私を心配して下さったのでしょう。ご夫婦への感謝の気持ちは、生涯消えることはありません。

先日、30年ぶりに「二番館」の近くを訪れると、残念ながらそのお店はもうありませんでした。

ご主人、奥さん、あの時はありがとうございました。夢の中で「二番館」のラーメンを食べさせて頂きます。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

Jタウンネットでは、読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォーム公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、「いつ、どこで出会った人に、何について感謝を伝えたいのか(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)」を、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※なお本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)

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