「恋人に突き放され、『最後』の一人旅に出た私。立ち寄った思い出の駅で、声をかけてきたのは...」(神奈川県・50代男性)
「また必ずここに来なさいよ」
「ありがとうございます」
小声でそう返しただけで、あとは無言でいた私に、駅員さんはいろいろ話しかけてくれました。
「どこからいらしたの?」
「今はオフシーズンだから、どこを紹介しようかな?」
その言葉に私も少しずつ反応するようになり、しばらくすると笑顔も出るようになりました。
しばらくして、そろそろ移動しようと、あいさつをして駅舎を出ようとした私に、駅員さんは手を振りながら
「また必ずここに来なさいよ」
と言ってくれました。
私は駅員さんが気持ちを察してくれていたんだと分かり、あっという間に大量の涙が。そのまま車に乗り込み、駅を離れました。
それから、数年後。ふたたび上富良野駅を訪れて駅員さんと再会することができました。私は、泣きながらお礼を言いました。
「そんな事あったかな?」
駅員さんが、恥ずかしそうに答えてくれたところに、不器用ながらも深い優しさを感じました。
いま、私が元気でいるのは、その駅員さんのさりげないお気遣いがあったからです。
「忘れられない旅先でのエピソード」、教えて!
Mさんのただならぬ雰囲気を察したのか、いろいろと話しかけてくれた駅員。人生を終わらせるための旅で、その不器用な優しさに触れたことで、Mさんは今も元気で暮らすことができているのだという。
皆さんにも、旅先でのほっこりした話、素敵な出会い、思い出に残っている体験談はあるだろうか。
Jタウンネットでは読者の皆様の「旅先いい話」を募集している。
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