もし山で遭難したら...「専用ミラー」が効果的 山岳救助隊の動画に反響「こんなにはっきり見えるんだ!」
紅葉が美しい季節になってきた。山登りに出かけようという人もいるに違いない。
山で注意しなければならないことのひとつが、「遭難」だ。
2021年10月28日、静岡県警地域部地域課の公式アカウント(@SP_chiiki)から「山岳遭難救助隊のつぶやき」という次のような動画付きのツイートが投稿され、いま話題となっている。
ヘリコプターから山の稜線を見下ろしているようだ。動画のテーマは「もし山で遭難してヘリが助けにきてくれた時、どうしたら見つけてもらえるか?」。
「手を振ることや、上着を振る。日中なら鏡を使って光を反射させることが効果的」とコメントされているが、実際に動画を見ていると、時々ピカピカと光る反射が、ヘリコプターからもっとも見つけやすいことがよく分かる。赤や青の登山者の姿も見えるには見えるのだが、光の反射に比べれば、やはり見分けにくい。
このツイートには、7000件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中(10月29日現在)。ツイッターでは、こんな声が寄せられている。
「光が反射していると一番目立ちますね! 最後の方の山の景色が迫力あります」
「こんなにはっきり見えるんだー!」
「探す側の視点、参考になります。鏡も携帯しよう」
「早速手鏡をザックに入れました!」
Jタウンネット記者は、10月29日、静岡県警地域部地域課に取材し、詳しい話を聞いた。
ピカピカ光る反射鏡が効果的!
Jタウンネット記者の取材に応じたのは、静岡県警地域部地域課の担当者だった。
「場所は南アルプスの赤石岳(標高3121メートル)の中で、長野県との県境に近い、山小屋付近です。山岳遭難救助隊の約1週間の訓練の後半でした。
ヘリコプターに出動してもらい、遭難者を発見する実験を行ってみたわけです。
訓練中の隊員に赤や青のなるべく目立つ上着を着て立ってもらったのですが、残念ながらヘリコプターからはあまりよく見えないようですね。それよりも、反射鏡のピカピカ光る様子はすぐに分かりますね。
ミラーが効果的だということが実証されましたね」(静岡県警地域部地域課担当者)
もし遭難してしまった時に、見つけてもらいやすそうだからと、真っ赤なアウターを身に着ける人もいるが、それでも見つけるのは、なかなか大変な模様。
発見してもらうためには、反射鏡を用意しておいた方が良さそうだ。
「手鏡でも出来ますが、専用ミラーは割れにくく、小型で軽量、携帯性に優れています」
と、山岳遭難救助隊員はつぶやいている。
山岳遭難救助隊も訓練に余念はない。とはいえ、そもそも遭難しないように、安全な登山を心がけていただきたい。
そして、気を付けたうえで「万が一のための備え」としてミラーや笛を持っていくと、安心だろう。