吉村家・六角家に続いて本牧家系人気店がカップ麺化 「寿々喜家」再現麺と振り返る「家系ラーメン御三家」
豚骨の濃厚感が特徴の豚骨醤油スープ
定価は税込278円でカップ麺としては高額ですが、別添袋が4つ、液体スープと粉末スープに、かやくや焼のりまで入っていてなかなかリッチです。かやくに入っているほうれん草や焼のりは家系ラーメンの特徴のひとつ。
高価格商品でどんぶり型の容器、ノンフライ麺の使用。本格派志向のカップ麺で、現在も発売中のローソンの「吉村家」カップ麺と完全に競合しています。家系ラーメン同士、そしてコンビニ大手同士のガチンコ勝負といったところでしょうか。
豚骨醤油味のスープに鶏油などの油脂を浮かせ、中太で縮れのついたノンフライ麺と、チャーシュー、ほうれん草、そして大きな焼のり3枚を合わせています。オーソドックスな家系ラーメンのスタイルという印象。
豚骨醤油味のスープは豚骨の濃厚さが目立っており、家系ラーメンとしては醤油は控えめ。醤油のキレよりも豚骨や鶏油のマイルドな味わいが前面に出ていました。家系ラーメンのスープとしては、角が丸くて食べやすい味と言えるかもしれません。
今回のスープは醤油のキレがそれほど強くないためか、相対的に豚骨や鶏油が目立って感じられました。
実際のお店の味だと、「吉村家」はご飯が欲しくなるレベルのキレッキレの醤油の濃さが特徴なのに対し、閉店してしまった「六角家」は醤油よりも大量の鶏油や濃厚な豚骨に主眼を置き、「本牧家」系は両者の中間のバランス型というイメージがあります。
カップ麺でもお店の味と同様の特徴が見られ、ローソンの「吉村家」カップ麺はとにかく醤油が濃く、以前店頭に並んでいたセブンの「六角家」カップ麺はスープが黄色くなるほど鶏油が目立っていました。
今回の「本牧家」系のファミマ「寿々喜家」カップ麺は、スープ表面に鶏油などの油脂が浮いており、鶏油特有の甘い香りが感じられますが、油の量はそれほど多くありません。そして、醤油、豚骨、鶏油のバランスを取った結果、他に比べて豚骨の濃さが際立っています。カップ麺とは言え、家系ラーメンというだけでひと括りにはできない特徴が見られるのは面白いですね。