実家感がすごすぎる「びっくりドンキー」が岩手にあった 広報「岡持ちで配膳しています」←その理由は?
「こんな実家感あるびっくりドンキーある?」
そんな一言とともに投稿された、ある店の写真がツイッターで注目されている。
これは、ツイッターユーザーの「なめらかな抱擁」(@inunoinori)さんが2021年9月25日に投稿したもの。25万近くの「いいね」が集まるなど、大きく話題になっている(10月1日時点)。
おばあちゃんの家を彷彿とさせるような、畳の和室に四角いちゃぶ台。その上に、レストランのメニューらしきものも見える。
投稿者は「びっくりドンキー」と言っているが、これが、あの全国チェーンのハンバーグレストラン......?
リプライ欄を見てみると、「岩手のベル」と指摘する人がちらほら。一体どういうことだろうか。
配膳はカートでなく「岡持ち」
実は、写真は「ハンバーグレストラン ベル大通店」として営業している、「びっくりドンキー」の1号店。
もともとは、ハンバーガーとサラダの店「べる」として、1968年12月に、岩手県盛岡市で誕生した。
13帖の小さな店だったが、「手作りの温かさを表現したい」という思いからスタッフ総出で内装を手掛け、1980年にハンバーグレストラン「びっくりドンキー」1号店としてオープン。その後、全国へ展開し、全国44都道府県で330店舗という大手チェーンへと成長した(2020年1月時点)。
そんな「びっくりドンキー」の原点・ベル大通店に、岩手県の実家へ帰るたびに通っているというなめらかな抱擁さん。
ベル大通店への想いを尋ねると、こう語った。
「アットホームなところと昔懐かしい感じがたまらないです。都会の喧騒を忘れられる場所で、どこか特別でいいのです」(なめらかな抱擁さん)
よく「実家に帰ったような安心感」と言うが、同店はまさにそんな雰囲気が写真からでも伝わってくる。
一方で、他の「びっくりドンキー」店舗は一般的なファミリーレストランの内装なのに、この店舗だけ異質なのも事実。この「実家」風スタイルにしたのはなぜだろう。
「びっくりドンキー」の広報担当者に取材を申し込んだところ、9月29日に次のような回答があった。
「もともとの『ハンバーグレストラン ベル大通店』には和室はなく、増築した際にもともと横にあった民家を使用して、和室をそのまま活用しています。和室には配膳カートが入れないので、岡持ちで配膳しています」(広報担当者)
なんと、ベル大通店の内装は隣にあった民家を活用したものだったのだ。実家感があふれているのも納得である。
現在、座席は110席あり、盛岡市内の人たちに利用されている。また一号店でもあるため、全国から聖地巡礼で訪れる人もいるそうだ。
もし、岩手を旅行や出張で訪れることがあったら、ベル大通店でハンバーグを食べれば実家の味を思い出せるかもしれない。