ロマンしかない...！ 三重県の廃校が「サバゲーフィールド」として再出発予定→「校長」の思いを聞いた

４世代が通った母校の良い活用法はないか？

Jタウンネット記者が取材したのは、三重県いなべ市にオープンを予定している、廃校活用型サバゲーフィールド「F.M.A」(フジワラ.ミリタリー.アカデミー)の「校長」こと近藤さんだ。このサバゲーフィールドは、三重県の最北端に位置する、いなべ市藤原町にある「旧西藤原小学校」に開設されるという。

そもそものきっかけについて、近藤さんはこう語った。

「５年前、少子化の影響もあり、藤原町にある小学校5校が中学校と同じ所に併設されて、小中一貫校となりました。廃校になった母校（旧西藤原小学校）は、使い手が無ければ解体もありえると、いなべ市から聞いていました。
それから２年ほどは違う形で活用されていましたが、２年前より１年に１度程度のイベントが出来れば良い感じになっており、どんどん廃墟と化していっていました。
このままでは、祖父から息子まで４世代が通った母校が取り壊されてしまうかも知れない。何か良い活用法はないか？日々考えていました。小さめの小学校と言っても、民間人が管理・活用することは簡単ではありません。
そこで思いついたのが、管理のしやすいサバゲーフィールドでした」（「F.M.A」校長・近藤さん）

旧西藤原小学校は近藤さんの母校であり、現在も同じ地区に住んでいるという。「昨日も清掃に行きました」と近藤さんは笑う。

地元自治体との交渉状況は、どうだったのだろう？

「元々、地元の2地区が管理しており、その両自治会長さんたちと協議したところ『長年地元で経営している企業が活用してくれるなら喜んで使ってください』と快く貸していただけることになりました。また、いなべ市とも上手く連携しながら進められたらと考えています」（「F.M.A」校長・近藤さん）

今後のスケジュールは、どうなっているのだろう？

「現在は、どのようなフィールドにするのが良いか？ サバゲーチームさんからの意見を聞いたり、ツイッターを使い、このサバゲーフィールドに興味を持ってくている日本全国の方々からDMなどで寄せられたメッセージを確認しながら、工事見積りを取ったりしています。実際の着工は、年明けくらいからの予定でおります」（「F.M.A」校長・近藤さん）

ツイッターでは三重県や近隣地域だけでなく、様々な地域の人からフィールドへの期待の声が寄せられている。

「とくに驚いたのは、『このためだけに三重に行きたい』とか、山形、栃木、神戸、広島、四国など遠方の方々も『完成したら必ず行きます』と言ってくれたことです」

と近藤さん。また、集まった意見を見て、サバゲーフィールド以外にも、撮影会のような用途にも活用できそうだ、と感じたという。

お世話になった校舎を守りたいという思いで作られる「F.M.A」が、地域の活性化に貢献する日は、そんなに遠くなさそうだ。