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芸術がひとり歩きしてる... 「太陽の塔」に衝撃を受けた5歳児、自分が「塔」になってしまう

井上 慧果

井上 慧果

2021.07.21 17:00
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美術家・岡本太郎の代表作のひとつ、「太陽の塔」。

1970年の大阪万博のシンボルとして建設された高さ70メートルの塔で、今も万博記念公園内にそびえたっている。

ツイッターでは、そんな太陽の塔に魅せられた可愛すぎる男の子の画像が話題だ。

可愛すぎる(画像は「藤岡@かるた」@hihillstyleさん提供)
可愛すぎる(画像は「藤岡@かるた」@hihillstyleさん提供)

これは2021年7月18日、ツイッターユーザーの「藤岡@かるた」(@hihillstyle)さんこと富山県在住の藤岡 雅樹さんが

「芸術のひとり歩き」

とコメントを添えて投稿した画像。写真にうつっているのは藤岡さんの5歳の息子さんだ。

太陽の塔を被ってポーズを決めている様子がなんとも可愛らしい。塔のクオリティもなかなかのものだ......。

藤岡さんは、この投稿に続ける形で

「NHKの日曜美術館に映っていたらしく、5歳児的に衝撃を受けた模様。
兄にいじめられても太陽の塔を見ると元気が出るそうです。岡本太郎は凄いな」

ともつぶやいている。どうやら息子さん、すっかり太陽の塔に魅了されているようだ。

「息子にせがまれて作りました」

この愛らしい芸術作品に対し、ツイッターでは

「うまい。再現度が高いですね」
「なんてカワイイ太陽の塔なのー!」
「岡本太郎さんも、お喜びやと思う」
「足の捻り具合の彫刻的フォルム... まさしく芸術じゃん」
「一家に一台欲しい」

といった声が寄せられている。

21日、Jタウンネット記者の取材に応じた藤岡さんは、「塔」についてこう説明した。

「『太陽の塔』が好きな息子にせがまれて作りました。
私自身は太陽の塔を教えたことはないですし、二十年以上前に修学旅行で見たっきりですが、
息子はテレビで観て衝撃が走ったそうです」
後ろにもきちんと顔がある(画像は「藤岡@かるた」@hihillstyleさん提供)
後ろにもきちんと顔がある(画像は「藤岡@かるた」@hihillstyleさん提供)

もともと、高さ20センチほどの小さな「太陽の塔」を手作りしていたという息子さん。

しかし、先月になって段ボールでより大きいサイズを「建立」し始めたそう。

「息子が思い描いているサイズが大きく、部屋に置くにはちょっと邪魔だなと思いましたので、そこから私の監修が入った次第です。

太陽の塔の腕がちょっと曲がっているのは、サイズを無理やり縮めたからなのです(笑)
結果として可愛いらしいポーズになりました」(藤岡さん)

小さなサイズでは物足りず、大きなサイズに挑むとは......。

室内で邪魔になるほど巨大な塔を作りたかったというところから、息子さんの強い「太陽の塔」愛がうかがえる。

休日に息子さんと少しずつ作り、約1か月で完成。作業時間はトータルで考えると1日ほどだという。

「家で楽しめればいいやくらいのクオリティなので、定規を使ったり下書きなどはせず、目分量でカッターで大雑把に作りました。
ガムテープを使う作業では子どもにもたくさん手伝ってもらいました」

「家族の新しい一員」

藤岡さんはこの塔の構造について

「作っている途中、顔を出せる構造にしたら面白いのでは?と思いましたが、息子に反対されたのでやめました。
これは被り物ではなくてあくまで家族の新しい一員らしいです。結局、被って遊んでますけどね」

とも語った。

とにかく「太陽の塔」への愛が止まらない息子さんは、完成したときどんな様子だったのだろう。藤岡さんに聞くと、

「完成した時は『今日は太陽の塔の誕生日だーー』と言って祝っていました。
寝る時は枕元、というか布団の上に置いて寝ています。真夜中に見ると人が立ってるような存在感がありますよ」

とのこと。

しっかり家族の一員として暮らしているようで微笑ましい。

5万7000件を超えるいいねを集め(21日昼時点)、大きな話題となっているこの投稿。

こういった反響に対し、藤岡さんは

「『四畳半を歩く太陽の塔』と紹介されて笑いました。正確には自宅の団地間の6畳です。
今週、東京五輪が開催されるというのに、50年前の大阪万博の太陽の塔に人気が出るというのが、興味深い現象ですね。
なんとなく、大阪万博的な純粋に活気のあるもの、未来が信じられるものを社会が求めてるのかもしれませんね」

とコメントした。

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