家族と離れて暮らしていると、元気でいるか、いつも心配が尽きないものだ。特に、高齢の親であれば些細なことが大きな怪我や病気に繋がりかねない。何かあったとしてもすぐに駆けつけられないかも......と不安を抱えている人も多いのではないだろうか。 離れて暮らす父に、見ず知らずのサラリーマンがとても優しくしてくれた――。 皆さんの思い出に残っている、「『ありがとう』と伝えたいエピソード」をJタウンネット編集部が募集したところ、東京都の50代女性Nさんから、そんなエピソードが届いた。 自宅まであと30メートルのところで... ガンを発症し、晩年は怪我も多く、入退院を繰り返していたというNさんの父親。娘とは、離れて暮らしていた。 心不全でこの世を去ったのは3年前。「自分史を書くぞ」と張り切っていた矢先のことだった。 「(入退院を繰り返していても)気持ちだけは前向きで、生前はサラリーマン時代の話から、尊厳死の話まで、私にいろいろ聞かせてくれて、いつも私を励ましてくれて、大好きな父でした」(Nさん) 足に骨肉腫が出来て手術をしていたため、杖をついて歩いていた彼は生前、よく1人で近所を散歩していたそうだ。 よく1人で散歩をしていた(画像はイメージ) ある日のこと。いつものように散歩に出ていた彼は、自宅まであと30メートルといったところで、尻もちをついて転んでしまった。 「カップ麺の空の容器が落ちていて、それを杖をつきながら跨ごうとしてバランスを崩したようです。杖を使って歩く老人が一度尻もちをついたら、1人ではなかなか立ち上がれません」 Nさんの父親は、しばらくそのまま座りこむしかなかったという。 「今でもカップ麺の容器を見ると...」 助けてくれたのは、通りすがりの男性。サラリーマン風の容姿だった。 彼は、動けないでいるNさんの父親を、おんぶして家まで送り届けてくれたそうだ。 「人通りも少ない住宅街で尻もちをついて起き上がれなかった父の気持ちは、きっと情けないやら不安で心もとなかったと思います。 「助けていただき父がどれだけ安心したか、父から私にすぐ報告があったことでよくわかります。 座り込んだ父を背負うのにも、とても力が必要だったと思います」 Nさんは、その男性に、「ありがとう」を伝えたいという。 「あの時助けてくださった方、本当にありがとうございます。 大好きな父を助けていただき、温かい気持ちと行動に感謝しています。 今でも道に落ちている空のカップ麺容器を見るとこのエピソードと生前の父を思い出し、懐かしさと感謝の気持ちでいっぱいになります」 誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて! 名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。 そこでJタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集したい。 読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。 (※なお本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)