京都の風鈴寺でゆれる「あじさい風鈴」が美しい 暑さを忘れられそうな景色に反響
2021.07.02 21:00
風鐸から風鈴へ、チリンチリンと音が聞こえるのは聖域
投稿者のうさだだぬきさんは、京都府宇治市出身のプロの写真家だ。撮影したのは、6月27日だったという。
「宇治田原の正寿院さんが、隣の市の宇治が実家というご縁でお声掛けくださり、行くようになりました。
まだ数度しか訪れていませんが、今後行くことは増えるかと思います」(うさだだぬきさん)
ツイッターには、「花風鈴がきれいで癒される」という反響が、予想以上に届いているという。
次にJタウンネット記者は、宇治田原町の正寿院に話を聞いた。
正寿院は高野山真言宗に属し、800年ほど前に建立されたとされる古刹だ。
正寿院では、夏に2000個以上の風鈴が境内に飾られる「風鈴まつり」が開催されている。
「風鈴まつりを始めたのは、10年ほど前になります。正寿院は、実際に京都市内と比べても夏は5度ほど涼しいことから、別荘宅もある避暑地にあります。
気温だけではなく風鈴の見た目や音など、人間の五感『眼耳鼻舌身』で涼を感じて頂きたい思いから、風鈴まつりは始まりました」
「風鈴まつりの目的は、涼を感じてもらうこと、『風鐸(ふうたく)』にちなんだ厄除け、魔除けです。 花風鈴が評判を呼び、いつしか風鈴寺と呼ばれるようになりました」(正寿院担当者)
「風鐸」というのは、カランカランと鈍い音がする青銅製の鈴である。
厄除け・魔除けのため、お寺に吊るされており、この音が聞こえる範囲は聖域であることを表し、災いが起こらないと考えられているそうだ。
この風鐸がやがて風鈴となり、もともとの厄除けの意味とあわせて、チリンチリンと涼しい音を奏でる、日本人にはかかせない夏の風物詩となったと言われている。
ちなみに現在飾られている紫陽花の風鈴は、造花だという。7月5日からは、ひまわりが飾られる予定だ。
また全国47都道府県ご当地風鈴が勢揃いするという企画も行われており、日本各地の風鈴がが楽しめるという。
正寿院の公式アカウントからも次のようなツイートが投稿されている。