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「画びょうVS押しピン」どっちがしっくりくる? 全国調査でわかった東西差

Jタウン研究所

Jタウン研究所

2021.06.25 06:00
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コルクボードに紙を留めるとき、はたまた壁に額入りの写真や時計を固定するときなどに活躍する、笠のついた針。

関東在住の筆者はずっと「画びょう」と言い続けてきたのだが、どうやら地域によっては「押しピン」と呼ぶところもあるらしい。

ツイッター上でも、

「押しピンって関西弁なん? 全国共通やと思ってた(笑)」
「私の田舎は山陰地方なのですが、子供の頃は『押しピン』って言ってました」
「徳島でも画びょうのことを『押しピン』といいますよ」

と、特に西日本でポピュラーな呼び方のようだ。

画像はイメージ
画像はイメージ

こうなると、「画びょう」と「押しピン」、どちらがより一般的なのか、ちょっと気になるところだ。

そこでJタウンネットでは、2019年2月28日~2021年4月5日の期間、「あなたは、画びょう派?押しピン派?」というテーマで都道府県別に投票を募った。

回答項目は、「画びょうの方がしっくりくる」(以下、「画びょう派」)、「押しピンの方がしっくりくる」(以下、「押しピン派」)、「形や材質によって使い分けをしている」(以下、「モノによる」)の3つを用意した。

投票総数は822票。果たして、その結果は――。

東京で意外な結果が

まず、全体の結果では「画びょう派」が34.9%、「押しピン派」が39.2%、「モノによる」が25.9%。3派閥のうち、「押しピン派」が優勢という結果となった。

都道府県別の結果を見てみると、47都道府県中、21地域で「画びょう派」、15地域で「知らない」、3地域で「モノによる」が優勢だった。

岡山県・佐賀県・宮崎県では「画びょう派」と「押しピン派」が、福島県では「押しピン派」と「モノによる」が、山口県では「画びょう派」と「モノによる」が、それぞれ同票を集めるという結果に。なお、宮城県・群馬県・島根県に関しては無回答だった。

優勢の地域数を見れば、全国のうちの過半数の地域が「画びょう派」ということになる。

割合では「押しピン派」が優勢だったので、「押しピン派」が優勢な地域ではとことん「押しピン」と呼ぶのが一般的ということだろうか。

地図を見ての通り「画びょう派」が優勢な地域は、中部地方(三重県は中部地方として集計)以東に集中している。このエリアで「押しピン派」が単独一位だったのは、東京と石川のみ。

逆に関西以西では、長崎と大分だけで「画びょう派」が単独首位だった。

北海道では画びょう派が71.4%、東北では61.5%と過半数以上の表を得て優勢。

北海道に至っては「押しピン派」は0%で、「押しピン」という言葉が使われる機会もあまりなさそうだ。

意外にも関東地方で「押しピン派」の割合が多いのは、東京に「押しピン派」が多かったため。

東京を除くと、関東では75.0%が「画びょう派」。「押しピン派」は11.1%にとどまった。

様々な地方から多くの人が集まっているからか、東京では「画びょう派」「押しピン派」「モノによる」がそれぞれある程度の割合を占めている。

中部地方でも「押しピン派」は10.6%と少ないが、ここでは「モノによる」人が47.1%もいる。つまり、半数以上の人が「押しピン」という言葉を使いはしているらしい。

押し寄せる「押しピン」の波

関西2府4県では、滋賀県以外で「押しピン派」が優勢。ここにきて、「押しピン派」の勢いが高まってきた。

地方全体では「画びょう派」20.7%、「押しピン派」57.6%、「モノによる」が21.7%。少なくとも8割近くの人が、「押しピン」という言葉を使用していると考えてよさそうだ。

さらに西の中国地方・四国地方でも「押しピン派」が優勢で、とうとう「画びょう派」が優勢な地域がなくなった。

割合を見てみると、中国地方で「画びょう派」34.4%、「押しピン派」46.9%、「モノによる」18.7%、四国地方で「画びょう派」21.1%、「押しピン派」47.4%、「モノによる」31.6%。

西では「押しピン」
西では「押しピン」

九州・沖縄地方でも同様に、「押しピン派」が優勢で48.0%の票を集めた。

ここでは「画びょう派」は32.0%で、「モノによる」が20.0%。

関西地方と比べるとやや「押しピン派」の勢いが落ち着いている感じだが、それでも優勢なことには変わりないようだ。

振り返ってみると、東日本と西日本でほぼはっきりと呼び方が二分される結果に。「押しピン」はやはり、西での呼び方と言えそうだ。

また、ほとんどの地域で2割以上の人が「モノによる」と回答していたところを見ると、はっきりどちらと決めていない人もそれなりにいるらしい。

日々の生活や仕事の中でもよく使われている「画びょう」「押しピン」。

使っている人が何と呼んでいるかを観察すれば、その人の出身地をある程度推測することもできるかも知れない。

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