真っ赤なスープと、シャリシャリ感じるほどの唐辛子 「宮崎辛麺25辛」どれほど辛い?轟沈覚悟で食べてみた
マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界
第五十七回 明星食品「辛麺屋輪監修 宮崎辛麺25辛」 文・写真:オサーン
カップ麺ブロガーのオサーンです。「ご当地カップ麺」をレビューする連載の第五十七回目となる今回は、明星食品のカップ麺、「辛麺屋輪監修 宮崎辛麺25辛」をご紹介します。
宮崎のご当地ラーメンである「宮崎辛麺」の人気店、「辛麺屋輪」監修の激辛カップ麺です。
注目のご当地麺「宮崎辛麺」の人気店「辛麺屋輪」監修
「宮崎辛麺」とは、唐辛子やニンニクが入った激辛な醤油味のスープにニラや「かきたま」を加えた、宮崎県延岡市発祥とされるご当地ラーメンです。
近年、新たなご当地ラーメンとして注目されることが多くなりました。
「辛麺」のカップ麺は昔から、特に地域と結び付けない形での「辛麺」や、「韓国辛麺」といった形で登場してきましたが、ここ数年は「宮崎辛麺」の発売が多くなり、特に明星食品が力を入れている印象です。チャルメラの本田翼さんのCMでおなじみですよね。
今回の商品は、数ある「宮崎辛麺」のお店の中でも人気店のひとつである、「辛麺屋輪」が監修しています。
お店の辛麺は辛さ0倍から25倍まで選ぶことができ、今回は一番辛い「25辛」が再現されています。パッケージデザインからもう、激辛な雰囲気ですよね。
内容物を確認
内容物を確認すると、別添袋は3つ。「液体スープ」と「かやく」が2袋です。
麺はノンフライ麺で、ちょっと細めに見えます。「かやく」に入っている黄色のかきたまが目立ちますね。
先入れのかやく2袋を麺の上に開けます。そこにはかきたまだけではなく大量の唐辛子が!
ニラも入っていますが、信号機とはいかず完全に赤と黄の世界。ここまで徹底的に赤色と黄色なのはプーさんかポケモンのブーバーくらいしかないでしょう。
辛いものが苦手だと、この唐辛子の量を見ただけで怖じ気づいてしまいそうです。
唐辛子の香ばしさが際立つ真っ赤なスープ
ベース部分はあっさり系で、鶏ガラや豚ガラの醤油味。ちょっと懐かしさを感じさせる、ガラがしっかり前に出てくる昔からある中華そば的な味となっています。
いかにも派手な色合いですが、土台部分は赤というよりいぶし銀。
液体スープとかやくのダブルで唐辛子を効かせることで、辛味だけではなく、唐辛子の独特な風味まで感じさせるレベル。色味通り唐辛子が主役で、その香ばしさを強く感じることができます。
一方で、後に残らないさっぱりした辛さ。
確かに激辛級に辛くはあるのですが、他にもっと激辛なカップ麺はたくさん存在しています。
激辛としては食べやすい反面、辛さには過度に期待しすぎない方が良いかもしれません。真っ赤な割に辛さはライトです。
また、カップ麺の辛麺には、ニンニクやごま油を強く効かせている場合もありますが、今回のスープはニンニクがあまり強くなく、ごま油はまったく存在を感じませんでした。
唐辛子の香ばしさと辛さに特化したスープと言えるでしょう。
宮崎辛麺の特徴はこんにゃく麺だけど...
「宮崎辛麺」の特徴のひとつが、「こんにゃく麺」です。
と言っても実際にこんにゃくが使われているわけではなく、朝鮮料理の冷麺と同じく、蕎麦粉を使った弾力の強さが特徴となっています。
お店ではこんにゃく麺と中華麺が選べるようになっており、今回のカップ麺の麺は中華麺のほうが再現されているようです。
こんにゃく麺のような弾力ではありませんが、中細ながらかための食感で、辛いスープに負けない存在感のあるノンフライ麺でした。
唐辛子のシャリシャリ食感が際立つ
具として入っているのは、大量の唐辛子とかきたま、そしてニラ。いずれも宮崎辛麺の特徴的な存在です。最も目立っているのは唐辛子で、香ばしさや辛味以外でも、シャリシャリした食感が際立っていました。
そして唐辛子の辛味と対比する形で、かきたまの甘みが映えています。
この甘みがあることで、単に唐辛子が幅を利かせただけではない、味の奥行きが生まれていました。
ニラは、ニンニクと同様あまり目立っていませんでした。スタミナ系のパンチ力はちょっと物足りなかったです。
唐辛子の香ばしさとかきたまの甘みを楽しむ一杯
こんにゃく麺ではなかったり、ニンニクやニラといったスタミナ系の味が弱かったりと、物足りない部分は見受けられたものの、唐辛子の辛さ、そして香ばしさが大きな特徴で、かきたまの甘みとのコントラストも面白かったです。
今後、他メーカーからも「宮崎辛麺」のカップ麺がどんどん登場するものと思われます。お店による違いだけではなく、メーカーによる味付けの違いも大きくなりそうで、いろいろ食べ比べてみると面白そうです。