「尊敬する上野教授は...」日本酒の裏ラベルで語られる謎の物語 その正体を酒蔵に聞いた
ある日本酒のラベルが話題となっている。「射美」(いび)という銘柄の地酒なのだが、ご存じだろうか。岐阜県揖斐郡大野町にある杉原酒造が醸す、知る人ぞ知る酒だ。
なぜ話題になっているかというと、瓶の裏に貼られたラベルの文章がぶっ飛んでいるからだ。
この酒の特徴は、原料米に「揖斐の誉」という岐阜県産の酒造好適米を使用していることらしいが、それについての説明やこだわりなどはまったく書かれていない。では、何が書かれているか?
「尊敬する上野教授は、PCの電源の入れ方も分からなかった。......」から始まる教授の研究室のエピソードなのだ。いったいこれは何?
改めて書き起こすと、
「尊敬する上野教授は、PCの電源の入れ方もわからなかった。しかし、PCが何が出来、誰が何が出来るかを把握していた。『立川、これの概略図を作っておいてくれ!中西、これをグラフにしておいてくれ!』「先生、私は何を?」『杉原は...。美味しいコーヒーの入れ方を検索して、コーヒーを入れてくれ!』「はい!喜んで!」先生、今は日本酒造ってます。まだ、天国には行けませんが、いつか、一緒に飲んでやって下さい。」
今は天国にいる「尊敬する上野教授」に向けた、造り手からのメッセージらしい。
このラベルに対して、ツイッターにはこんな声が寄せられている。
「どうせ細かいこと書いても誰も読まんだろう、という、生産者から消費者への挑戦状?」
「あるいは、物凄く斬新&情緒的なコピーを狙ってみたという、ヤッパリある意味挑戦状?」
「ちょっと何言ってるか分からない」
「これはおそらく暗号ではないかと、勿論サッパリわからない」
「続き読みたい」
驚きと笑いが拡散しているが、「射美はラベル読みながら呑むのがいいんですよね」とつぶやく日本酒通もいるようだ。続きを読むために、もう1本買う人もいるかもしれないという声も......。
Jタウンネット記者は、岐阜県の杉原酒造に電話取材を試みた。