アレって中に入れたんだ...? 名駅のシンボル「ぐるぐる」内部ツアーに反響「絶対行くやんこんなん」
名古屋駅前にある、銀色の円錐のようなカタチをしたモニュメントを皆さんはご存知だろうか。
地元では「名駅のぐるぐる」や「名駅のとっきんとっきん(名古屋弁で尖ったものという意味)」の愛称で長く親しまれてきた名駅のシンボル的存在だ。正式名称は「飛翔」という。
しかし、この「ぐるぐる」、駅前再整備のために移設されることが決定している。
2021年3月から解体がはじまり、完全なる撤去ではないものの、慣れ親しんだ場所からなくなってしまうことに、地元民たちからは悲しみの声が上がっていた。
そんな「ぐるぐる」と特別なお別れができるイベントがあると、ツイッターで話題になっている。
こちらは2021年4月14日、名古屋駅エリアを中心にイベントやグルメ情報を発信しているツイッターアカウント「ぐるぐる名古屋(@gurunago_t)」が投稿したツイート。
静かに解体されていく......と思われていた飛翔とお別れができ、しかもその内部に入ることができるというのだ。
飛翔の内部に入れるのは、5月8日と15日に各4回実施される「親子で『飛翔』のお掃除イベント」、そして17日、24日、29日に各5回実施される「『飛翔』内部見学ツアー」だ。
「親子でお掃除」は名古屋市在住の小学生およびその保護者、そして「内部見学ツアー」は名古屋市在住・在勤・在学の18歳以上が対象となっており、それぞれ各回10名(組)が抽選で選ばれる。
この投稿に、ツイッターでは
「とっきんとっきんのなかに、入れるですと?!」
「名駅のぐるぐるねじねじの中って、人が入れる構造になってたのか!」
「飛翔の中に入りたい!」
「絶対行くやんこんなん」
「内部から見上げた写真を取りたい」
といった反応が寄せられている。
「名古屋駅の今までとこれから」を
このイベントの詳細を知るべく、Jタウンネット記者は「飛翔さよならイベント」を担当する名古屋市役所住宅都市局リニア課の担当者を取材した。
どうして今回、飛翔のさよならイベントが企画されたのだろうか。
その経緯を尋ねると、
「現在、リニア中央新幹線の開業(予定)を機に名古屋駅駅前(東側)の広場整備を検討しております。
それに向けて、モニュメント『飛翔』を移設するにあたり、市民の皆様方の記憶に残り、かつ名古屋駅の『今まで』と『これから』が分かるようなイベントを開催したいという思いで企画いたしました」
と担当者。
「今までとこれから」とのことだが、親子で飛翔の掃除ができるイベントについては、公式ウェブサイトにも
「親世代が子供のころに設置され、同じ時代を過ごしてきた『飛翔』の中で、大切な親子の思い出を未来に繋いでください」
と紹介されている。
名古屋駅の変化と、それに伴って長く愛された場所から、新しい場所へと移される「飛翔」を幅広い世代の市民の思い出に残すイベントとなるのかもしれない。
また、ツイッターでは今回のイベントで「飛翔」の内部に入れるということが特に注目を集めている。
なぜ、内部に入れるようにしたのだろうか。担当者はその理由を
「普段立ち入れないところに居る特別感、名古屋駅の駅前広場が飛翔の位置まで広がる事を実感して貰いたかったため、飛翔内部に入るイベントを企画いたしました」
と話す。これまで、一般の人が「飛翔」内部に入ったことはないそうだ。
これは本当に、特別で、貴重な体験になるに違いない。
飛翔の内部に入れる「親子でお掃除」と「見学ツアー」の応募は、26日まで公式ウェブサイトのフォームから受け付けている。担当者によれば
「おかげさまで、『『飛翔』内部見学ツアー』については、多数の方に応募いただいております。『親子で『飛翔』のお掃除イベント』については、8日の2回目、15日の2、3、4回目に余裕がある状況です」
とのこと。
また、5月1日からは「『飛翔』SNS写真投稿キャンペーン」も始まる。
これもさよならイベントの一環で、「飛翔」が写っている写真や「飛翔」を連想させる「ぐるぐる」なものの写真に「#名駅のぐるぐる」をつけて、SNSに投稿するというもの。
投稿された写真で、モザイクアートを作成するそうだ。これは、市民に限らず誰でも参加することができる。
担当者は、今回イベントが話題となったことに対し、
「大変うれしく思います」
とコメントした上で、
「是非とも、飛翔さよならイベントにご参加ください」
と呼びかけた。なお、移設の候補地はささしまライブ24の高架下とのことだ。
イベント詳細は、飛翔さよならイベント事務局公式ツイッター(@hishoevent)か公式ウェブサイトで確認してほしい。