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ノートは「そじる」けど、えんぴつは「そじない」 山形人が「標準語にして」と願う便利な言葉

井上 慧果

井上 慧果

2021.04.09 21:00
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服や紙が古くなったら...

神奈川県在住の50代男性から、編集部にこんなメールが届いた。

「山形の言葉で『そじる』というのがあります。
損じるが転じたものだと思いますが、紙や髪限定で傷むという意味で使います。
布にも使うかもしれません。

本やノートがそじるとは言いますが、えんぴつ、消しゴムがそじるとは言いません」

神奈川県出身の筆者は初めて聞いたこの「そじる」という言葉。

「日本方言辞典(小学館、ジャパンナレッジ版)」で調べてみると、やはり語源は「損じる」のよう。

投稿にあった山形県では

「古くなる」

といった意味でそじる(そずる)と使われていると記載されていた。

ものが「古くなる」ことをいう(画像はイメージ)
ものが「古くなる」ことをいう(画像はイメージ)

それ以外にも「口や目などが損なわれる」といった意味で福島県や岩手県、新潟県の一部で使用されているとのこと。また、熊本県では「娘が男に誘惑される」、鳥取県では「害を与える」「難儀に遭わせる」といった意味でも使用されるとあった。

今回のメールには、紙や髪、布などが傷んだときにのみ使用されるとあり、投稿者はえんぴつや消しゴムには使わないとしている。しかし、辞典には「古くなる」との表記しかない。

実際はどうなのだろうか......。

そこで記者は、山形県生まれで現在も山形県に住んでいる人を取材し、「そじる」について話を聞いた。

地元民に聞いてみた
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