すき焼きの「肉」といえば? 牛肉が圧勝かと思いきや...道民「豚でしょ!」
ちょっと贅沢なごちそうメニュー「すき焼き」。
作り方としては、関西風ではまず肉を焼いてから味付けするが、関東風では「わりした」を使って煮込んでいく。以前Jタウンネットで調査したところ、全国的には関東風のすき焼きが主流であることが判明した。
では、使う食材についてはどうだろう?
肉じゃがやカレーに関しては、西日本に「牛肉派」が多く、東日本では「豚肉派」が多かった。
すき焼きでも同じように、使用する肉に地域差はあるのだろうか。
兵庫県出身の筆者としては、「牛」一択なのだが......。
そこで、Jタウンネットでは2021年2月2日から3月25日の期間、「すき焼きに入れる肉と言えば、どれ?」をテーマにアンケート調査を実施した。
投票総数は2925票。果たして、その結果は――。
豚肉派がほぼ存在しない地域も
選択肢として用意したのは、「牛肉」「豚肉」「鶏肉」「その他」の4つ。
まず全体の結果を見てみると、牛肉派が86.7%(2537票)で圧倒的な多数派に。豚肉派は10.9%(320票)、鶏肉派は1.5%(45票)、その他は0.8%(23票)のみだった。
では、地域差は存在したのか。各都道府県を、最も多くの票を獲得した選択肢ごとに塗り分けると、こうなった。

北海道だけが、豚肉派優勢。その他46都府県は、牛肉派である。
特殊な結果をたたき出した北海道については、後で見ることにして、まずはそれ以外の地域について、より詳しく見ていこう。
実は、この「牛肉派」の地域の中でも、地域差がある。やはり、西日本より東日本のほうが、より「豚肉派」が多いのだ。

こちらは、東北地方、関東地方、中部地方の都県の結果をまとめたもの。
牛肉派が圧倒的多数なのは変わらないが、豚肉派は10%以上存在している。
中には秋田県(20.7%)、福島県(21.6%)、群馬県(40.4%)、新潟県(34.7%)、静岡県(24.1%)と、豚肉派が2割を超える地域もあった。
また、愛知には鶏肉派が5.7%いた。名古屋コーチンの産地であることを考えると、納得だ。
そして、中部地方より西の結果が、こちらだ。

いずれも牛肉派が90%台で、豚派は5%以下。特に近畿地方には、豚肉派はほとんど存在しない(今回三重県は近畿地方として集計)。
そんな牛肉文化圏である西日本でも、比較的豚肉派が多かったのが養豚頭数・日本一の鹿児島県。18.4%が豚肉を選択した。
また、鶏肉の消費量が多い九州・沖縄では鶏肉派が3.8%で、全地方の中で最も高い割合だった。特に福岡では7.4%が鶏肉を選択している。
北海道のすき焼き事情
さて、最後に北海道の結果を見てみよう。
唯一豚肉派が多かったのが、北海道。その詳細な結果がこちら。

なんと、55.2%の人が豚肉を選択。半数以上だ。
牛肉派は43.8%、鶏肉派とその他は0.5%ずつだった。
ツイッターで北海道のすき焼きについて検索してみると、
「北海道は豚肉食べる事多いと思うよ。すき焼きも豚だし」 「北海道は、豚文化なので、すき焼きとかも豚で食べますよ~」 「うちは北海道なのですき焼きは豚バラ肉です(笑)」
などの投稿が。北海道の料理を提供する飲食店「北のしまだ 本店」も食べログ上のメニュー説明で
「北海道ですき焼きといえば、豚肉を使用することがとても多いです。甘いすき焼きタレと豚肉の相性は抜群!」
と記載していた。