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腐ってないけど腐る寸前...そんな食べ物の状態を表す岩手の方言「あめる」が便利すぎる

井上 慧果

井上 慧果

2021.03.24 06:00
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「方言だったのが驚き」

岩手県在住の50代女性から編集部にこんなメールが届いた。

「『あめる』という言葉があります。 食べ物が悪くなってしまったことなのですが、腐るまでは行かず、その寸前の状態ですね」

神奈川県出身の筆者は、聞いたこともない言葉だ。

だが、腐るまではいかず、その寸前の食材というのは主に冷蔵庫の中でよく見かける。

非常に馴染み深い状態を一言で表現できるとは......。便利な言葉だ。

この「あめる」について調べてみると、「日本方言辞典(小学館、ジャパンナレッジ版)」では

「飯や煮物などの食べ物が腐敗して酸味を帯びてくる」
「腐る」
「すえる」

といった意味が掲載されていた。

今回投稿があった岩手県をはじめ、青森県や秋田県、北海道などで使用されているようだ。

また、青森県の三戸郡では「あめくさる」という言い方もするとされていた。

夏場は特に要注意?(画像はイメージ)
夏場は特に要注意?(画像はイメージ)

ツイッターでは、実際に

「お弁当、今日のこの気温で昼まで持つのかなぁ?あめなきゃ良いけど」
「3人分の弁当、あめませんように」
「カレーあめった匂いする投げるか」
「この季節は、みそ汁もちょっと油断してるとすぐあめる」

と、地元民らしきユーザーが「あめる」を使っているつぶやきが散見された。

また、

「『ご飯があめる』って完全に方言だよね...標準語では痛むかな...ご飯が痛むとかとっさに出てこないけど」
「『あめる』が方言だったのが驚き」
「あめるって方言?標準語?」

といった投稿も。それだけ、地元では何気なく使われている言葉なのだろう。

夏場など、食べ物が「あめる」のは、全国共通のことだ。この言葉が標準語になったら便利かもしれない。

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